Left or Right
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「触らないで」
なまえの冷たい目に思わず手をひっこめた。
いつもなら「おかえり」と迎えいれてもらえるはずの、彼女の部屋。
合鍵で開けたドアにはチェーンがかかっていて、中から現れた彼女に伸ばした手は
そうやって、拒否された。
・・・・・・・・・
Left or Right
・・・・・・・・・
「…なんで?」
「もう、来ないで」
原因は分かっていた。
なんでと聞いた僕はずるい。
「ユノ、約束破ったでしょう?」
「………」
「まだ、連絡とってるでしょう」
携帯には確かに前の彼女の連絡先が入ってる。
そして着信履歴を見れば昨日電話していたことも分かる。
なまえがなぜ知っているのかは分からないが、僕は確かに約束を破っていた。
「…でも、今はあいつも辛い時期で、僕しか相談に」
「わかってる」
「…なまえ」
「帰って。もう会わない」
ドアは無情に閉められた。
ドアホンを鳴らしてももう出てこない。
携帯を鳴らしてみたが 事務的な女性の声に出迎えられて、拒否されているらしいと悟っただけだった。
しばらく待ってみようかとも思ったけれど、隣人が不審な顔をして部屋に入っていったのでそそくさと退散するしかなかった。
1/7ページ