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僕と空条承太郎は幼馴染だ。幼稚園から高校までずっと同じで、そこそこ親しい仲だったように思う。過去形なのは、中学辺りからあまり話さなくなったからだ。
「承太郎、あのね……話があるんだけど……」
「悪ぃが時間がねぇんだ。」
そう言って歩き去っていく承太郎の背を見ながら、僕の中の何かがブツリと切れた音を、僕は確かに聞いたのだった。
プツリと手首に剃刀で線を入れる。いつもより深く、深く。
その手をぽちゃんと水の張った浴槽に入れると、じわりじわりと透明だったはずの水が赤く濁りはじめていって、僕はただその様子を無感動に眺めていた。
切った手首はじくじくと痛んだが、不思議といつもあった心臓の痛みはなくなっていた。
かわりにとても寒かった。今にも凍えてしまいそうに寒くて寒くてしかたがなかった。
どうしたら学校で上手く振る舞えたんだろう。
どうしたら父さんは僕を見てくれたんだろう。
どうしたら母さんの期待に添える子供になれたんだろう。
どうしたら承太郎の幼馴染として隣に立てたんだろう。
最期までわからないままだった。とてもさむい。だれか、だれか、かあさん、くるしい、だれか、とおさん、だれか、ぼくは、ぼくを、だれか、さみしい、だれか、たすけて、たすけて、だれか、じょうたろう、ぼくを、たすけてほしかったなぁ……ーー。
眠りに落ちる寸前、悪霊が赤の中で揺らいで溶けたような気がした。
見た目も良い頭脳もある人気?もある承太郎と比べられ続けた幼馴染君。そりゃ卑屈になりますわな。
そんな彼にスタンドが現れたけど、本人はスタンドとか分からないわけですから、悪霊だわとそりゃパニック。承太郎に相談しようと思うも、承太郎エジプト行き前でそんな余裕なし。
承太郎と比べられ続けて両親は冷たいわ、学校ではいじめられるわ、承太郎とはまた仲良く話したりしたいけど上手くいかないわ、そこにスタンドという名の本人的には悪霊でるわで大パニック。世の中とおさらばバイバイすることになった訳ですけども……
別に承太郎君、幼馴染君のこと嫌いな訳じゃなくて、ただすれ違いなだけ 帰ってきた承太郎はちゃんと幼馴染君の話聞きに行こうとするんですよ。ただ、もう話ことは難しいだけってことで。誰が悪いかと言われればまぁ、この話を考えた私が一番悪いんですけどね!
補足で幼馴染君のスタンド
3部はスタンドの名前がタロットカードからきてるので、小アルカナから名前をとって「ソード(剣)」
あんまりタロットカード詳しくないので、wiki先生に頼りました。
能力としては、自分の念じた人に運が向くようにする……例えばたまたま買った宝くじが当たって1万儲けるとか……そんな些細な運。
無意識のうちにその能力を承太郎に使っていて、承太郎が戦闘有利になって皆帰ってこれたのかな……みたいな??ご都合主義ですな
この後、幼馴染君が一命を取り留めるのか否か……どうなんでしょうね。