運命
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アルトリアを産み出す際の僅かな魔力の残骸から奇跡的に産まれた、本来なら存在するはずのない双子の弟。
穏やかで無邪気な性格、ただ自己評価が少し低い。
ずっと側でアルトリアを支えてきた良き理解者。しかしその出生から体が弱く、マーリンから剣術より魔術の方を教えられてきた。
アルトリアが選定の剣を引き抜いて不老になった時、双子であることで引きずられて不老になる。(もともと成長できる力が少なかったことも要因)
アルトリアが王として国を治めている時も、アルトリアにとって唯一、ただのアルトリア・ペンドラゴンとしてあれる存在だった。
それは他の騎士にとっても同じで、モードレッドは特に懐いていた。
晩年は元来の体の弱さ、だんだんと失われていく身体能力により寝たきりの生活をおくることになる。それでも彼は最後まで未来のブリテンや友のこと、そして何より双子のアルトリアのことを気にかけしんでいった。
以下小話
「なぁ、叔父上聞いてくれよ!」
夜が更け、しかし眠るにはまだ早いようなそんな時間に部屋を訪れたのは、部屋の主の甥にあたる若き騎士、モードレッドであった。
「どうしたの、モードレッド」
クスリと柔らかな笑みを浮かべて訪ねたのは、この部屋の主であり、このブリテンの王であるアーサー王の双子の弟であった。モードレッドは度々、体が弱り寝たきりの生活を余儀なくされている彼の元へ足を運んでは、その日あった出来事を話すのだ。
「またトリスタンの奴、居眠りしてやがったんだぜ!?この前もアグラヴェインにぶん殴られてたっつーのによ!ほんと懲りねぇよな!」
もう歩くことの出来なくなってしまった叔父に、少しでも楽しんで欲しくて
「なぁ、叔父上。今度一緒に近くの森まで散歩に行こう。綺麗な泉を見つけたんだ。なんなら俺、おぶって行くからさ」
少しでも大好きなこの叔父に笑って欲しくて
「それは頼もしいね、なら行ってみようかな」
少しでも長く叔父といられるように
「おう!任せとけって、約束だからな!叔父上!」
近づく別れの足音から目を背けるように、明日もモードレッドは穏やかで優しい叔父の部屋へ足を運ぶのだった。