運命
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"彼"は藤丸立香の前にのみ現れる存在だった。
それは夢の中での邂逅であったり、レイシフト後の疲れた体をベッドに沈めた時であったり、はたまたレイシフト先で1人でいた時だったり……"彼"の存在は曖昧で、まるでシャボン玉のようだった。
そんな不自然極まりない存在の"彼"を立香が危険と判断し、ダヴィンチちゃんやDr.ロマンに相談しなかったのは、"彼"が立香を励まし、時には助言を与え、見守ってきてくれたからである。
そんな"彼"が今、目の前にいる。
他の人にも認識されながら、"彼"はいた。
ここは終局特異点、今まさに人理を滅ぼさんとしていたゲーティアも、自らの正体を晒し現れたロマニも、"彼"の登場に溢れんばかりに目を見開いた。
そんな中で、"彼"だけは、いつもと変わらない穏やかな声と、どこか悲しげな微笑みを浮かべて口を開いた。
「やっと名乗れるね、人類最後のマスター藤丸立香。
私の名前は"レメゲトン"
『ソロモンの小さな鍵』にして魔導書だよ」
魔術そのもののゲーティアが概念存在として具現化するのならこれも有りなのでは???と血迷った結果のネタ
レメゲトンは悪魔や精霊の性質や使役方法を記したグリモワールの一つ
謂わば「レメゲトン」っていうタイトルのついた魔導書
そのレメゲトンの内容の一つにゴエティア(ゲーティア)が記されている……
※Wikipediaより
レメゲトンはゲーティアの双子の兄的な存在
ゲーティアを止めたいと思いつつも魔術式そのものであるゲーティアと、それを記しただけの魔導書である自分ではゲーティアには敵わない。
それでカルデアの人類最後のマスター藤丸立香をサポートすることを決意。
けど、自分が堂々と動くとゲーティアにすぐに勘づかれてしまう。
ということで必要最低限のサポートのみであとは気配遮断しまくってた。
レメゲトンはただ与えてあげたかった。
ゲーティアに、愛を。
けれど魔導書の自分が正しく愛を知るはずもなく、ゲーティアに与えてあげることも、ましてや教えることさえ出来ない。
だから託す事にした。
愛と希望の軌跡を歩んできた美しき人達に。
レメゲトンは自らを燃やした。
ロマニ・アーキマンであり、ソロモン王が指輪を返還してその存在を消滅させたように
レメゲトンもまたそうやって自らの存在を消した。
ゲーティアは自分を記した魔導書が存在しなくなったことで大半の力を失うものの、術者であるソロモン王が存在しているので消失にまでは至らない
そうやってゲーティアと戦闘後カルデアで厳重封印が施される
Dr.ロマンはDr.ロマンのまま、皆に盛大に叱られながらカルデアに帰還
なんていうありえない救済話
ロマニの死はきっと主人公やマシュ達にとってとても重要なことで無くてはならない出来事だから救済とかあんまりしちゃいけないんだろうけどショックすぎた……私の妄想の中で1回位幸せニッコリルート作りたかったんだ……
「レメゲトンは愛情深い人だったんだね。
だって、誰かのために自分を犠牲にしてまで何かしてあげたいって思うのは、その人に対してとても深い愛情を持っていないと出来ない事だから……それこそ、家族みたいな」
レメゲトンはゲーティアを愛していた。
我が主であるソロモン王を愛していた。
ゲーティアに愛を与えたかった。
ソロモン王がDr.ロマンとして笑う姿が嬉しかった。
自分がもうすでに、愛を与えていたことに気づかなかった間抜けな魔導書の話