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ギシリ、とベッドの軋む音と次いで腹部に感じる重さにナマエは唸り声と共に意識を浮上させた。
暗闇に僅かに差す月明かり。
シパシパと瞬く寝ぼけ眼が、己に跨る見慣れた2つの翡翠と白を写した。
「……ん゛、ぁ?ウルキ、オラ……?」
まだ半分は夢の中にある脳でノロノロと何故ウルキオラがここに居るのだとか、どういう状況なのだろうか、と思考するその間もウルキオラは黙ったままナマエを見下ろしていた。
「な、に……どうかしたぁ?」
ナマエのその問にも、ウルキオラは何も答えない。
どうしたのか、どうしようか、考えども眠気の方が上回ってこちらもロクな解決方法が出てこない。
代わりに緩慢な動作で両手を伸ばす。
ウルキオラの血色のない真白い頬を両手で包むと、これまた緩慢な動作でやわやわとその頬を揉んでやった。
無理矢理起こされたみたいなもんなんだし、これくらいいいだろう、なんて。
普段のナマエならきっと、こんな事はしなかった。
半分夢の中にある脳が、まともな思考を放棄してこうさせた。
あのウルキオラも頬っぺは柔らかいんだな、なんて馬鹿みたいな感想が脳内を占めていた。
この間もウルキオラは黙ったまま、ナマエの良いようにされている。
他の破面が居たら2度見どころか3度見されかねない現状だ。
そんな現状を、ウルキオラは受けれている。それは相手が他でもない、ナマエだからだ。
どれ程そうしていたのか。
きっと5分にも満たないであろう時間。
満足したのか、疲れたのか、段々と力が抜けてベッドへ戻りそうになるナマエの両手をそうはさせまいと、今度はウルキオラの両手が捕まえて自身の頬へと固定した。
そのまますりすりと動かなくなったナマエの手に自ら頬を擦り寄せる姿は、どこかまだ撫でられ足りないと強請る猫を彷彿とさせた。
「……ぁ〜……ウルキオラも、いっしょにねる?」
「……ああ」
そう聞かれて、ウルキオラはやっと閉ざされていた口を開くと迷いのない仕草でナマエの隣へと寝転ぶ。
まるでそう聞かれるのを待っていたかのようだった。
「……せまくない?」
「いや、問題ない」
シングルサイズのベッドに男2人。
まだ2人とも小柄な方だったから良かったものの、それでも2人収まるにはほとんどピッタリとくっつく必要がある。
ウルキオラは自身の角がナマエに当たらないよう身を動かしながら、ナマエの頭に顔を寄せた。
「ん、じゃあ……おやすみ……」
もう限界だったのだろう、とろとろとナマエの瞼が下がったと思うと程なくしてすぅ、すぅ、と規則的な寝息がウルキオラの耳に届いた。
「……あぁ」
ポツリとそう返して、ウルキオラは自身と違って孔の空いていない、真っさらなナマエの胸がその寝息と同じく規則正しく上下しているのをただ黙って見つめていた。
ウルキオラは己自身でも全くもって意味も無く、不可解な行動をしていると思った。
あのオレンジ色の人間達に影響されたのか、はたまた別の何かか。ウルキオラにも分からない。
それでもこの不可解が、悪くはないと思った。