Grand Order
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高くそびえるビルに近代的な町並み。
自由の女神がそびえ立ち、タイムズスクエアでは多くの人が行き交う。ここはアメリカの州の1つ、ニューヨーク。
そこでサーヴァント達が鎬を削っていた。
ネロ祭改め、バトル・イン・ニューヨーク
黒幕もといカエサルが原因で、一昨年から二年連続で開催されていたネロ祭は、英雄王ギルガメッシュが主催となり、上記の通り名を変え場所を変えての開催となった。
しかもこのバトル・イン・ニューヨーク、優勝賞品は「聖杯」ときた。
これには戦闘にはあまり興味がないというサーヴァント達も、己の抱く願いのために、聖杯を求め全力を出し、武闘派のサーヴァント達は変わらず全力で闘えるのならば場所は関係無しと闘志を燃やし、例年通り、もしかすればそれ以上の盛り上がりを見せていた。
「まさか、今年はギルガメッシュ王がこういった催しを開くとは」
熱気と衝撃音の響く会場を見つめる影が2つ。
リアムとアサシンのエミヤ。
特段聖杯が必要というわけでも、戦闘狂というわけでもないこの2人は、この祭りにそこまで全力を注いではいなかった。
武器のメンテナンスの意味合いも兼ねて、肩慣らし程度に参加できればそれでいい。
少なくともアサシンのエミヤはそう思っていたのだが、ふとリアムがエミヤに顔を向けた。
その表情がまるで悪戯っ子のような笑みを浮かべている。
「私達も、行ってみますか」
どこか期待のこもった声音の誘い文句に、エミヤは少し驚き目を見開いた。
「驚いたな。あんたはこういうのに、興味がないものだと思ってたんだが」
「そうですね。ただ純粋に、貴方と共に闘えるのならば楽しいだろうな、と思ったんです」
気恥ずかしげにそう答えるリアムに、エミヤは納得がいった。
2人はセイバーとアサシンでクラスが違う。
サポート系のキャスター等ならまだしも、この2人が同じ戦場で肩を並べて戦うことは、決して多くはなかった。
「目指すなら、やっぱり優勝だろう」
彼にしては珍しい、楽しげでどこか悪戯っ子のような笑顔に、リアムもつられて笑う。
エミヤは銃を、リアムは剣を構えて戦いの舞台へと降り立った。