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海から少し離れた場所。
夜の静けさに覆われたコンテナ群。
「よくぞ来た、今日一日、この町を練り歩いて過ごしたものの、どいつもこいつも穴熊を決め込むばかり……」
リアムとアイリスフィールの前に現れたのは、艶やかな黒髪に泣き黒子をもつ美麗な男。しかしその手には2本の槍。
「俺の誘いに応じた猛者は、お前だけだ……」
リアムはアイリスフィールをその背に庇うと、剣を出現させる。
「その得物、セイバーとお見受けしたが、如何に」
「そう言う貴方は、ランサーで間違いないですね?」
美麗な男、もといランサーはフッと自嘲気味に笑う。
「これより死合おうと言う相手と、尋常に名乗りを交わす事もままならぬとは……興の乗らぬ縛りがあったモノだ……」
どちらとも無く武器を構えれば、辺りにピリピリと肌を刺すような空気が立ち込める。
「セイバー、気を付けて。治癒魔術程度のサポートはできるけど、それ以上は……」
リアムは注意はランサーのまま、ほんの少しアイリスフィールに視線を向けると、安心させるように微笑んだ。
「それだけでも、充分に有難いです。
ランサーは私が相手をしますが、向こうのマスターの姿が見当たりません。気をつけて」
「分かったわ、セイバー。私に、勝利を」
リアムは剣を握る手に、力を込る。
「おまかせを」
セイバーとランサー
2騎のサーヴァントが地面を蹴り上げ、互いの武器のぶつかる音が響き渡った。
同時刻
始まった戦闘に、切嗣と舞弥の2人も動き出していた。
「……では、お手並み拝見だ、僕のセイバー」
目的地へと走り出した舞弥を見送りながら、切嗣は笑みと共に、そう呟いた。