弟たちよ、かわいくあれ
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とある夜中、ふと目が覚めてしまった。
時刻を見ると夜中の2時。まだ眠りについてから4時間も経過していない中での目覚めというなんとも中途半端な時間帯だった。
寝ようと思えば思うほど寝れない。明日はバイトも無いから夜更かしがダメなわけではないけれど…
とりあえず布団の中で読書でもしてみようと、本と懐中電灯を枕元に置いた。ほんのり黄色がかった明るさは文字を読むのに快適な光だった。これならすんなり寝落ちれるかもしれない。
しばらく何ページか読み進めていると、こんな夜中にコンコン、とノック音が。
まぁ間違いなく6つ子の誰かだろう。ススー…と扉が開き、
「ん?おそ松?」
「シーッ、静かに」
物音立てずに部屋の中に入ってきたのは枕を持ったおそ松だった。
「ちょ、なんで枕?てか何で入ってきたの?」
「いやぁ、目が覚めてからなぁんか寝れなくてさぁ。一階でテレビでも見ようって思ったら姉さんの部屋が少し明るかったから起きてんのかなーって。んで、来ちゃった♪」
「来ちゃったのかー…」
…なんだろう、これがおそ松の謎の魅力なのだろうか。いい加減だがこの憎めない愛嬌と可愛さ、上手く言葉にできないが一体なんなんだ。
とりあえず、要は寝れないから一緒に寝ようってことだろう。
この前彼が酔っ払ってた時に一緒に寝る?って聞いてきたこともあったが、本気だったのかもしれない。
「はーい姉さんじゃあちょっと向こう側詰めてー?」
「えっ、一緒の布団?狭くない?」
「いいのいいのぉ」
しかも同じ布団で寝る気満々だ。
弟とはいえ、一応相手は成人男性。
狭いが故にかなりお互いに密着しないといけない。
「うわぁー、姉さんあったけーっ」
そしてベタベタと触ってくる始末。全然良いけども…そしておそ松の手や足は何故かひんやりしていて少し冷たかった。
「おそ松って冷え症だったっけ?」
「んー?あ〜しばらく布団から出てたから?うりうりーっ、ほぉら冷たいだろぉ」
「ちょっ…まっ、つめたっ!おなかっ、お腹はやめてっ」
まるで子供同士のじゃれあいである。
そもそもおそ松は寝れないからとわざわざこちらまで出向いて来たはずなのにな、この調子じゃいつまで経っても眠れない。
しばらくするとおそ松の手足も暖まってきたようで、私への冷え攻撃はおさまった。おさまったはいいものの、この長男、ずっとふにふにと何も言わずに私のお腹周りを触っていて眠りにつく気配が全くない。…というより、無言でお腹を触られている私も眠れないんですが。
「あの、おそ松ー?寝ないの?」
「…姉さん、太った?」
「出てけ」
げしげしとおそ松の腰辺りを蹴りつける私。
うん、やはりこいつは女の敵、デリカシーを持たずして産まれてきたのだ。
「わーっごめんっ、ごめんてっ、違うんだって、ちゃんとここに寝にきたのはワケがあって〜…」
「もう、なに?」
「えーっと〜…」
先程までのおちゃらけた態度とは一変、
おそ松は身体を仰向けにして天井をじっ…と見つめたかと思えば、視線はそのままに小さな声で私に話しかけてきた。
「…えーっと、あのさ姉さん、長女って…ぶっちゃけどう?」
一緒に寝ようと思った理由を話してくれるのかと思いきや、出てきた言葉は予想外のもの。
唐突に、いや産まれて初めて聞かれたその質問に困惑しつつも、とりあえず状況を整理する。
「うーん、え、ここにきた理由は?てかいきなりどうって言われても……
じゃあ、おそ松だって長男でしょ?実際どうなの?」
うん、まずは質問の意図を知りたい。
私は確かに長女だが、おそ松だってあの6人の立派な長男なのだから。
「あー…んー…残り5人はぁ…俺の敵だよねぇ」
割と即答だった。しかも弟達は敵ときた。
じっ…とおそ松の横顔を見つめる私とチラリと目を合わせたかと思えば、おそ松はすぐに天井に視線を戻して話を続ける。
「敵…ってのは半分くらい冗談で。半分な?
まぁ…長男って言ったって、俺たち全員同い年だよ?でもさぁ俺がトップ…みたいな?まぁ〜アイツら引っ張ってけるのは俺しかいないってのは分かるし、実際そう思ってるけどさぁ?」
なるほど、まあ言われてみれば生まれた順番ってだけでお兄ちゃんになっているのは事実だ。
けれども…
「…そうだね、おそ松の言う通りかもね。あの5人を上手くまとめてるのはおそ松のおかげだよ、絶対。みんなあんたのことクズだの色々言うけどさ、なんやかんや結局5人が着いていくのはおそ松だもんねー」
私の言葉を聞くと、今まで天井と見つめ合っていた顔を私の方へ傾向け、へへん、だよねぇ?とおそ松は少し恥ずかしそうに笑う。
照れた時に鼻の下を指で擦る癖は相変わらずだな。
お金は借りてくるし雑でデリカシーは無いし、気になる所は寧ろ語りきれないほど。だがそんな彼でもリーダーシップに優れてることに間違いはないと私は思う。
続く
時刻を見ると夜中の2時。まだ眠りについてから4時間も経過していない中での目覚めというなんとも中途半端な時間帯だった。
寝ようと思えば思うほど寝れない。明日はバイトも無いから夜更かしがダメなわけではないけれど…
とりあえず布団の中で読書でもしてみようと、本と懐中電灯を枕元に置いた。ほんのり黄色がかった明るさは文字を読むのに快適な光だった。これならすんなり寝落ちれるかもしれない。
しばらく何ページか読み進めていると、こんな夜中にコンコン、とノック音が。
まぁ間違いなく6つ子の誰かだろう。ススー…と扉が開き、
「ん?おそ松?」
「シーッ、静かに」
物音立てずに部屋の中に入ってきたのは枕を持ったおそ松だった。
「ちょ、なんで枕?てか何で入ってきたの?」
「いやぁ、目が覚めてからなぁんか寝れなくてさぁ。一階でテレビでも見ようって思ったら姉さんの部屋が少し明るかったから起きてんのかなーって。んで、来ちゃった♪」
「来ちゃったのかー…」
…なんだろう、これがおそ松の謎の魅力なのだろうか。いい加減だがこの憎めない愛嬌と可愛さ、上手く言葉にできないが一体なんなんだ。
とりあえず、要は寝れないから一緒に寝ようってことだろう。
この前彼が酔っ払ってた時に一緒に寝る?って聞いてきたこともあったが、本気だったのかもしれない。
「はーい姉さんじゃあちょっと向こう側詰めてー?」
「えっ、一緒の布団?狭くない?」
「いいのいいのぉ」
しかも同じ布団で寝る気満々だ。
弟とはいえ、一応相手は成人男性。
狭いが故にかなりお互いに密着しないといけない。
「うわぁー、姉さんあったけーっ」
そしてベタベタと触ってくる始末。全然良いけども…そしておそ松の手や足は何故かひんやりしていて少し冷たかった。
「おそ松って冷え症だったっけ?」
「んー?あ〜しばらく布団から出てたから?うりうりーっ、ほぉら冷たいだろぉ」
「ちょっ…まっ、つめたっ!おなかっ、お腹はやめてっ」
まるで子供同士のじゃれあいである。
そもそもおそ松は寝れないからとわざわざこちらまで出向いて来たはずなのにな、この調子じゃいつまで経っても眠れない。
しばらくするとおそ松の手足も暖まってきたようで、私への冷え攻撃はおさまった。おさまったはいいものの、この長男、ずっとふにふにと何も言わずに私のお腹周りを触っていて眠りにつく気配が全くない。…というより、無言でお腹を触られている私も眠れないんですが。
「あの、おそ松ー?寝ないの?」
「…姉さん、太った?」
「出てけ」
げしげしとおそ松の腰辺りを蹴りつける私。
うん、やはりこいつは女の敵、デリカシーを持たずして産まれてきたのだ。
「わーっごめんっ、ごめんてっ、違うんだって、ちゃんとここに寝にきたのはワケがあって〜…」
「もう、なに?」
「えーっと〜…」
先程までのおちゃらけた態度とは一変、
おそ松は身体を仰向けにして天井をじっ…と見つめたかと思えば、視線はそのままに小さな声で私に話しかけてきた。
「…えーっと、あのさ姉さん、長女って…ぶっちゃけどう?」
一緒に寝ようと思った理由を話してくれるのかと思いきや、出てきた言葉は予想外のもの。
唐突に、いや産まれて初めて聞かれたその質問に困惑しつつも、とりあえず状況を整理する。
「うーん、え、ここにきた理由は?てかいきなりどうって言われても……
じゃあ、おそ松だって長男でしょ?実際どうなの?」
うん、まずは質問の意図を知りたい。
私は確かに長女だが、おそ松だってあの6人の立派な長男なのだから。
「あー…んー…残り5人はぁ…俺の敵だよねぇ」
割と即答だった。しかも弟達は敵ときた。
じっ…とおそ松の横顔を見つめる私とチラリと目を合わせたかと思えば、おそ松はすぐに天井に視線を戻して話を続ける。
「敵…ってのは半分くらい冗談で。半分な?
まぁ…長男って言ったって、俺たち全員同い年だよ?でもさぁ俺がトップ…みたいな?まぁ〜アイツら引っ張ってけるのは俺しかいないってのは分かるし、実際そう思ってるけどさぁ?」
なるほど、まあ言われてみれば生まれた順番ってだけでお兄ちゃんになっているのは事実だ。
けれども…
「…そうだね、おそ松の言う通りかもね。あの5人を上手くまとめてるのはおそ松のおかげだよ、絶対。みんなあんたのことクズだの色々言うけどさ、なんやかんや結局5人が着いていくのはおそ松だもんねー」
私の言葉を聞くと、今まで天井と見つめ合っていた顔を私の方へ傾向け、へへん、だよねぇ?とおそ松は少し恥ずかしそうに笑う。
照れた時に鼻の下を指で擦る癖は相変わらずだな。
お金は借りてくるし雑でデリカシーは無いし、気になる所は寧ろ語りきれないほど。だがそんな彼でもリーダーシップに優れてることに間違いはないと私は思う。
続く
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