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PROGRESS

男の声であった。
ザカリーは珍しくも動揺し、白髪の女に対しての怒りが萎み残ったのは警戒心だけだった。



「…要件は?」

[おいおいそこは誰だ?とかじゃねえの?まあそこもアンタらしいっちゃらしいが]

「………要件は?」

[そんな急がなくてもいいだろ。
知ってるか?固定電話って携帯電話よりも通話料が安いんだぜ?]

どの口が言うのか、とザカリーは思った。
知己の女も女で我儘だがこの男も話を聞かないと、自身を棚に上げてザカリーは憤怒の念を覚えた。

[と言うかだ、何をそんなにアンタ焦ってんだよ……お、まさかあれか]



[アンタこれからまた1人で殺しに行くのか?]
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