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信じる人のお話

再開発の誘致が来た。

これは千載一遇のチャンス、何もないこの街に一大ビジネスを招くチャンスだ。

これで冷や汗と脂汗にまみれてあちらこちらに頭を下げて回る日々とはおさらばだ。

私が市長になってはや何年、
やっとみんなの期待に応えられそうだ。


老人会のボケどもが開発に反対をし始めた。
反対派の会合とやらを始めて公民館で話し合いをするらしい。
会場内はすごい熱気で私は気圧されそうだった。

なぜだ?この町のために頑張ってくれていると私を認めていてくれたじゃないか。
なぜだ?応援してると言ってくれていたじゃないか。

唾と共に浴びせられた罵声
内容わや噛み砕いて聞くとあそこには水神様がいるからダメだと。

なんだその理由は

なんだそのくだらない理由は。

あまりにもくだらない、つまらない、非科学的で蒙昧この上ないことだ。

会ったこともない神様とやらと、今身で私が積み上げてきた信頼、どちらが大切なんだ。

何がわかって欲しいだ。わかって欲しいのはこっちの方だ。

私にはもう付き合いきれない。さっさと開発に強行させてもらう。

別に私だって鬼じゃない。水神様とやらはきちんと別のところに社を立てるさ。予算だって惜しくない。私はこの町を誰よりも愛しているのだから。
きっとこの町の守り神とやらの水神様だって許してくれるさ。





記録的豪雨はその2年だった。

川は氾濫して開発地域は全部流された。

全部 全部 全部

私の全ても流された。



罰なのか?
そんなわけはない。
そもそも罰なんてものが非科学的だ。
ありえない。

ならば私は誰に謝ればいい。

私は誰のせいにすればいい。

かみさま
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