カプなし、カプ未定、他キャラ
ガタン、ゴトン。ガタン、ゴトン。
ゆったりとした揺れと、車輪の転がる音が響く客室。木造の車内に設置された複数の座席には、長身の男が二人、長い足を持て余すようにして座っていた。
窓の外を見ていた前髪の長い男は、自分の肩にもたれかかっているくせ毛の男の体を 優しくゆすった。
「ん……? 月光さん?」
「あぁ」
「ここ、あれ? 他の皆さんは?」
「皆は走ったが追いつけなかったようだ」
「あの赤メッシュの人も?」
「あぁ。随分と長く走ったが追いつけなかった」
くせ毛の男はその答えに安心したようで、前髪の長い男の肩にすり寄る。その頭を優しくなでていた前髪の長い男は、ふいに立ち上がって窓枠へ手をかけた。
「見てみろ」
「え? なんです、の」
くせ毛の男は上げられた窓の向こうに顔をのぞかせて、目を輝かせる。
「この汽車は、どーやら銀河を走っているらしい」
「うわぁ! すっげぇ!」
身を乗り出そうとするくせ毛の男を抑え込みながら、前髪の長い男も窓の向こうを見つめている。
「月光さん、見らんせーね! あっこだけ月が出とるみたいに光っとる!」
「あぁ。銀河だからな」
「この汽車煙出てませんね」
「アルコールか、電気だろうな」
はしゃぎ倒すくせ毛の男の隣で、前髪の長い男が淡々と答える。
ガタン、ゴトン。ガタン、ゴトン。
ゆったりとした揺れと、車輪の転がる音が響く客室。木造の車内に流れる穏やかな空気を包み込むように、汽車は銀河の中を進んでいく。
「切符を拝見します」
終着へと、着実に向かいながら。
ゆったりとした揺れと、車輪の転がる音が響く客室。木造の車内に設置された複数の座席には、長身の男が二人、長い足を持て余すようにして座っていた。
窓の外を見ていた前髪の長い男は、自分の肩にもたれかかっているくせ毛の男の体を 優しくゆすった。
「ん……? 月光さん?」
「あぁ」
「ここ、あれ? 他の皆さんは?」
「皆は走ったが追いつけなかったようだ」
「あの赤メッシュの人も?」
「あぁ。随分と長く走ったが追いつけなかった」
くせ毛の男はその答えに安心したようで、前髪の長い男の肩にすり寄る。その頭を優しくなでていた前髪の長い男は、ふいに立ち上がって窓枠へ手をかけた。
「見てみろ」
「え? なんです、の」
くせ毛の男は上げられた窓の向こうに顔をのぞかせて、目を輝かせる。
「この汽車は、どーやら銀河を走っているらしい」
「うわぁ! すっげぇ!」
身を乗り出そうとするくせ毛の男を抑え込みながら、前髪の長い男も窓の向こうを見つめている。
「月光さん、見らんせーね! あっこだけ月が出とるみたいに光っとる!」
「あぁ。銀河だからな」
「この汽車煙出てませんね」
「アルコールか、電気だろうな」
はしゃぎ倒すくせ毛の男の隣で、前髪の長い男が淡々と答える。
ガタン、ゴトン。ガタン、ゴトン。
ゆったりとした揺れと、車輪の転がる音が響く客室。木造の車内に流れる穏やかな空気を包み込むように、汽車は銀河の中を進んでいく。
「切符を拝見します」
終着へと、着実に向かいながら。