立海大附属中学校調理部副部長の私。丸井に負けない最高のケーキを作ることが今の目標!部長の代わりに出席した生徒会会議で書記の柳蓮二くんを見てからドキドキする…
プロローグ
お前は確かA組の…
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私は泡立て器を強く握る。今回は電動ミキサー無しでの勝負なのだから、こんな所で差をつけられたくない。深呼吸してから、ぴかぴかに磨かれたボウルにとろりと入れられた卵白をかしゃかしゃと泡立てていく。
(今度こそ、丸井に勝ちたい!)
ふわふわと生クリームほどに大きく膨らんだメレンゲに意識を集中させた。
「また負けた〜!」
「俺の天才的な技がまたしても碧海を上回っちまったな」
丸井が満足げに握手してくる。私は力の全てを込めて丸井の手を握った。
「いててててて、お前馬鹿力すぎるだろぃ!」
「うっさい!次は絶対に丸井を泣かすケーキ作ってやるから!」
「ま、俺が1番だけどな!」
「はぁ〜!?」
丸井に掴みかかろうとすると、部長の環奈が息を切らせてばたばたと調理室に飛び込んできた。
「碧海ちゃんごめん!今日の放課後、生徒会会議代わって!補習出ることになっちゃった!」
「えっ、ちょっと!」
私の言葉なんて聞きもせずに、環奈はそのまま調理室から出ていってしまった。
「環奈、せっかく可愛いのに…」
「全くだぜ。あ、碧海、生徒会会議出るならついでに書記の柳って奴に本返してくんね?」
お願い!と丸井が手を合わせる。いつもならは?と言って突き返すところだが、負けたことだし今日のところは聞いてあげよう。丸井から本を受け取って、昼休みを終えた。
(今度こそ、丸井に勝ちたい!)
ふわふわと生クリームほどに大きく膨らんだメレンゲに意識を集中させた。
「また負けた〜!」
「俺の天才的な技がまたしても碧海を上回っちまったな」
丸井が満足げに握手してくる。私は力の全てを込めて丸井の手を握った。
「いててててて、お前馬鹿力すぎるだろぃ!」
「うっさい!次は絶対に丸井を泣かすケーキ作ってやるから!」
「ま、俺が1番だけどな!」
「はぁ〜!?」
丸井に掴みかかろうとすると、部長の環奈が息を切らせてばたばたと調理室に飛び込んできた。
「碧海ちゃんごめん!今日の放課後、生徒会会議代わって!補習出ることになっちゃった!」
「えっ、ちょっと!」
私の言葉なんて聞きもせずに、環奈はそのまま調理室から出ていってしまった。
「環奈、せっかく可愛いのに…」
「全くだぜ。あ、碧海、生徒会会議出るならついでに書記の柳って奴に本返してくんね?」
お願い!と丸井が手を合わせる。いつもならは?と言って突き返すところだが、負けたことだし今日のところは聞いてあげよう。丸井から本を受け取って、昼休みを終えた。
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