5話
「なに、もう新しい女作ったの?」
「お前に関係ないだろ」
「え、子供じゃん。アンタ、ロリに目覚めたの?」
子供―――というワードが容赦なく胸を突き刺した。嘲笑を浴びて私はシュンと俯いてしまう。一応、成人迎えてるんだけどな……と思いつつ、女性からの圧に怯んで何も言えなかった。卯月さんの背に庇われながら私は身を縮こませる。
けれど、不意に視線を感じて顔を上げた。女の人が私の顔を凝視している。目が合った瞬間、あっ、と向こうが口を開いた。
「どこかで見たことある顔だと思ったら……もしかして朝霧さん? 201号室の」
「……え?」
驚愕のあまり思考が停止した。卯月さんも驚いて一瞬固まっている。
「……は? なんでお前が奈々のこと知ってんの」
「いや、同じアパートに住んでる子だし」
「え……」
卯月さんと私の声が重なる。ずっと抱いていた疑念が確信に変わった。やっぱり卯月さんの元カノは、私が暮らすアパートの住人だったんだ。
鉢合わせない為にアパートの場所を明かさなかったのに、結局、それも無駄に終わってしまった。
「マジか……そんな偶然ありかよ」
「もしかしてアンタら、今からアパートに帰る途中?」
「そーだよ」
「うわ……帰り道が一緒とか最悪すぎるんだけど」
嫌悪を滲ませた顔で、女の人は吐き捨てるように罵った。卯月さんは清々しい笑顔を保ったまま、刺々しい言葉を彼女に返す。
「同感です。俺達は別の道から帰りますので、そちらは勝手にどうぞ。……奈々、行くぞ」
「え、あ、はいっ」
「そうしてくれると助かるわ~。2度とそのツラ私の前に見せんなよ」
捨て台詞を吐きながら、女性はヒールを高らかに鳴らして去っていく。その姿を呆然と見送る私と、盛大にため息をつく卯月さん。完全に姿が見えなくなったところで、私はおそるおそる卯月さんを仰ぎ見る。
「お前に関係ないだろ」
「え、子供じゃん。アンタ、ロリに目覚めたの?」
子供―――というワードが容赦なく胸を突き刺した。嘲笑を浴びて私はシュンと俯いてしまう。一応、成人迎えてるんだけどな……と思いつつ、女性からの圧に怯んで何も言えなかった。卯月さんの背に庇われながら私は身を縮こませる。
けれど、不意に視線を感じて顔を上げた。女の人が私の顔を凝視している。目が合った瞬間、あっ、と向こうが口を開いた。
「どこかで見たことある顔だと思ったら……もしかして朝霧さん? 201号室の」
「……え?」
驚愕のあまり思考が停止した。卯月さんも驚いて一瞬固まっている。
「……は? なんでお前が奈々のこと知ってんの」
「いや、同じアパートに住んでる子だし」
「え……」
卯月さんと私の声が重なる。ずっと抱いていた疑念が確信に変わった。やっぱり卯月さんの元カノは、私が暮らすアパートの住人だったんだ。
鉢合わせない為にアパートの場所を明かさなかったのに、結局、それも無駄に終わってしまった。
「マジか……そんな偶然ありかよ」
「もしかしてアンタら、今からアパートに帰る途中?」
「そーだよ」
「うわ……帰り道が一緒とか最悪すぎるんだけど」
嫌悪を滲ませた顔で、女の人は吐き捨てるように罵った。卯月さんは清々しい笑顔を保ったまま、刺々しい言葉を彼女に返す。
「同感です。俺達は別の道から帰りますので、そちらは勝手にどうぞ。……奈々、行くぞ」
「え、あ、はいっ」
「そうしてくれると助かるわ~。2度とそのツラ私の前に見せんなよ」
捨て台詞を吐きながら、女性はヒールを高らかに鳴らして去っていく。その姿を呆然と見送る私と、盛大にため息をつく卯月さん。完全に姿が見えなくなったところで、私はおそるおそる卯月さんを仰ぎ見る。
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