2話

「……痩せてるかなあ?」

 二の腕を指で摘まんでみる。ふにふにと揉んでみても、もちもちの肌とぷにぷにの感触が直に伝わってくる。我ながら癒される感触。
 それに胸だって結構ある。大胸筋を鍛えたお陰か、見事なお椀型のEカップ。よく褒められる自慢のおっぱいだ。でも、今の私の容姿に彼は魅力を感じないと言う。
 卯月さんの言葉を受け止めながら、私は改めて決意を固める。そうだ、ここで簡単に引く必要なんてない。むしろこれはチャンスかもしれない。

「ちょっとプランを変更します」
「へえ?」

 彼が興味ありげに私の顔を覗き込んでくる。

「長期戦にシフトしようかなって思ったの。まずは卯月さん好みの女になって、改めてアプローチする方が成功率上がりそうだし」
「へぇ~」

 卯月さんが目を細め、皮肉っぽい笑みを浮かべた。

「で、どうすれば俺好みになれると?」
「それを教えて欲しいんだけど……」

 むくれながら抗議したら、彼は笑いながらフォークでナスをひとつ刺した。そのまま私の口元まで運んでくる。

「俺に抱かれたかったら、中身も含めて女磨いてこいよ」

 ほら、と言われて素直にパクッと口に咥える。モグモグしながら私は思考を巡らせた。中身も磨かないと卯月さんに抱いてもらえないみたい。でも内面の成長なんてどうやって……?
 武道を通して培ってきた精神力はあるし、自分で言うのもなんだけど、性格だって明るくなった方だと思う。でも大人な卯月さんの隣に見合う女性になるためには、今の私では全然足りないんだろうな。
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