2話
彼の長い指が私の額を軽く弾いた。ペチ、という小さな音と、ちょっぴり痛い刺激。額を押さえると同時にふわりと漂う香水の香り。近くにいると甘くて少し苦い大人の匂いがする。
手のひらでおでこをさすっていたら、今度は頭をぽんぽんされた。好意的な態度にちょっと嬉しくなる。さっきまで感じていた棘のある雰囲気は消えて、今は完全に打ち解けた空気感が流れてる。自分でも気づかないうちに、卯月さんの警戒心を解くことに成功したみたい。
「夕飯、なに作るの?」
笑われ過ぎてすっかり気分が萎えてしまった私は、この時点で彼に求めることを諦めた。どうして私を部屋に誘ったのかは謎だけど、彼の態度を見る限り、私を抱くつもりはないらしい。そうすると、性欲よりも食欲が増した私の意識は当然フライパンに向く。
「ナポリタンのパスタ」
「ナスも入れるの?」
カウンターを見渡せば、パスタに入れるらしい食材の中にナスがひとつだけ置いてある。他にはケチャップにウスターソース、コンソメスープの素なんかも一緒に置いてあった。
「メインがナスと挽き肉だからな」
「へえ~」
料理できる系男子だったんだ。コンビニでお弁当を買って温めちゃう私なんかとは大違いだ。
「わたし包丁使えない」
「そこの引き出しにピーラーあるから使っていい」
「うん」
彼に言われた通りピーラーを手に取って、ニンジンの皮を丁寧に剥いていく。料理は苦手だけど、せっかくご馳走してもらえるなら手伝わないとね。
手のひらでおでこをさすっていたら、今度は頭をぽんぽんされた。好意的な態度にちょっと嬉しくなる。さっきまで感じていた棘のある雰囲気は消えて、今は完全に打ち解けた空気感が流れてる。自分でも気づかないうちに、卯月さんの警戒心を解くことに成功したみたい。
「夕飯、なに作るの?」
笑われ過ぎてすっかり気分が萎えてしまった私は、この時点で彼に求めることを諦めた。どうして私を部屋に誘ったのかは謎だけど、彼の態度を見る限り、私を抱くつもりはないらしい。そうすると、性欲よりも食欲が増した私の意識は当然フライパンに向く。
「ナポリタンのパスタ」
「ナスも入れるの?」
カウンターを見渡せば、パスタに入れるらしい食材の中にナスがひとつだけ置いてある。他にはケチャップにウスターソース、コンソメスープの素なんかも一緒に置いてあった。
「メインがナスと挽き肉だからな」
「へえ~」
料理できる系男子だったんだ。コンビニでお弁当を買って温めちゃう私なんかとは大違いだ。
「わたし包丁使えない」
「そこの引き出しにピーラーあるから使っていい」
「うん」
彼に言われた通りピーラーを手に取って、ニンジンの皮を丁寧に剥いていく。料理は苦手だけど、せっかくご馳走してもらえるなら手伝わないとね。