2話

「アンタ、変だな」
「変?」
「変だろ。ガキだの興味ないだの言われても平気そうにしてんのに、なんで痩せてるって言われてショック受けてんだよ」

 普通逆だろ、そう突っ込んでまた笑う。

「や、痩せすぎはダメなの」
「なんで」
「だって男の子に抱かれなくなっちゃう!」

 胸の前で握り拳を作りながら訴えるけど、卯月さんは全然理解してくれない。おかしくてたまらないといった様子で、お腹を抱えて笑い続けてる。
 もう、なんなの。わたし真剣なのに!

「やべ。ツボ入った」
「ひどいです!」
「ひでぇのはどっちだよ!」

 むう、と頬を膨らませる私を横目に、卯月さんは目尻を指で拭った。すでに泣き笑いの域に入っちゃってるみたい。その無邪気な笑顔に目を奪われてしまって、怒りたいのに私の胸は不覚にもときめいてしまう。冷たそうに見えていた顔も、笑うとすごく魅力的なんだって気づいたから。
 なんだか腑に落ちない部分もあるけれど……でもよかった、卯月さんが笑顔を見せてくれて。不愛想に見えたのは表面だけだったんだね。

「アンタ、そんなに俺に抱かれたいの?」

 ひとしきり笑い転げた卯月さんがようやく落ち着いた頃。ふと彼が私に尋ねてきた。

「うん」

 というか、今日はその為に来たはずだけど。

「理由は?」
「理由なんてないよ。私エッチなこと好きだから」
「煩悩すぎるだろ」
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