断片話

◆ザルを超えてワク


「別に飲めない訳ではないよ?
 ただ一人だけいつまでも素面なのは、場を白けさせるだろう?
 では何故、黒髭が酒盛りをしていた宴に後から来るのか、不思議そうだね?
 そうだね。例えば、アレが酔って大の字で眠っている所を想像して欲しい。
 ――邪魔だろう?
 だから周囲に迷惑をかける前に回収しに行っているだけさ。
 ……お姫様抱っこは可哀そう? 良いじゃないか、それぐらい。
 私に迷惑をかけるとどうなるか、教えるための嫌がらせさ」


「はーん? 拙者がバーソロミュー氏と飲まない理由?
 そんなもの決まってるでござる――酒代がもったいない!
 あいつマジで水みたいに飲みやがる! そして酔わない!
 あと酔っぱらった拙者を運ぶのは感謝・で・す・が!
 何故にお姫様抱っこ!? 体格差考えてくだちい!!
 そこはイケメソ要素いらないから!! マジで!」


(2019/09/09)
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