断片話

◆三つ巴
(フラ→ヴェル→ラン)

「たしか、ボヴィーノと言う色々と確認したい物が多くあるマフィアだったな。実に興味深い。だが、まずはその角の研究から始めよう」
「ぐぴゃぁあああ! ランボさんおまえ嫌いぃいい!!」
「ミーがいるのに、どうしてこんな牛に興味が出るんですかねー?」

マッドサイエンティストらしく研究材料を手に入れて興奮するヴェルデ。
ヴェルデの様子を眺め、不貞腐れながらフランは大泣きするランボを突いた。

「私の研究を邪魔する気か、リボーン」

ギッ、と睨んでくるヴェルデにリボーンは余裕の笑みを浮かべた。

「アホ牛ならのしを付けてやってもいいが、ツナの奴が煩いからな」
「ならさっさと持ち帰って下さーい」

わざわざ幻覚でのし付の包装をしたランボを差し出すフラン。
その行為に、ヴェルデは慌てて制止しようとした。
「フラン! それは私の研究材料だ!!」
「こんな物ない方がせいせいしますよー。さっきから泣いてばっかりでミーの耳がどうにかなりそうだったんで、ちょうどいいじゃないですか」

「傷心ぎみのヴェル公はミーが慰めてあげますよー」
「煩い、黙れ」
「随分と不機嫌ですがどうかしたのですか? ヴェルデ博士」
「骸師匠、ヴェル公はお気に入りの玩具をミーが他人に渡したから不貞腐れてるんです」
「クフフ、それはそれは。僕がいない間に何やらとても楽しそうな事があったようですね」


(2011/12/26)
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