◆隠れ場所
（マーモン＋ヴェルデ）

「まったく、とんだ誤算だ」

カサリと音を立てヴェルデは茂みの中から辺りを見回した。

「何をしてるんだい、ヴェルデ」
「バイパーか、私が此処にいることは黙っていていくれないか？」
「僕にタダでものを頼むつもりかい？　聞けない相談だね」
「……生憎と持ち合わせがこんな物しかないが、君に渡そう」
「五円チョコ？　フッ、今日だけだよ」

チョコを手の中に納めマーモンは微笑を浮かべた。
霧のように消えていく相手を見ながらヴェルデはため息をついた。

「此処も危険だな」


（2011/03/21）