その他

「ねぇ、お掃除ロボットの制御ってどこでしてたかなフェイカー?」


画面を見ながら真面目な口調で言うトロンに、嫌な予感しかしない中フェイカーは問い返した。


「何をする気だ、バイロン」
「ちょっと調子に乗ってる奴を排除するだけだよ」
「お前はハートランドで殺人事件を起こす気か」
「別に凌牙がトーマスに対して清い交際をしてるなら考えるものがあったよ? でも、さっき凌牙がしたアレは僕の考える清い交際の範疇から出てたんだよ」
「手をつないだだけでか」
「僕の基準ではアウト」


いいから早く制御してる所を教えろ、と仮面の下で笑顔を絶やさないトロンは言葉を続けた。
親バカも程々にしろとも言いたくなったが、異世界に行ってからのバイロンを知っているだけに言えなかった。
あのバイロンが子供の為に、と考えると殺人事件はまずいが譲歩したくもなる。


「バイロン、もう少し穏便に済ませる方法はないのか」
「そうだね、君がこの後トーマスと凌牙が行ったルートを、僕と手を繋いで歩いてくれるなら考えるかな?」
「…………」
「できないよね? 分かったら早く制御場所を教えてよ、フェイカー」


end
旧:拍手文
(2013/1/2~2/11)
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