右京先生受け

居残り
(等々力×右京)


それぞれのプリントの山から一枚ずつ取り、番号順に並んでいることを確認して、ホッチキスで留める。
それは、ある意味原始的かもしれない作業だった。

最後のプリントを纏め、ホッチキスで留めたところで先生が安堵したように息をついた。


「委員長が手伝ってくれて助かったよ」
「そんな事ありません」

むしろ頼ってもらった事が嬉しかったですと心の中で続けた。
それがたとえ、先生がプリンターの設定を間違えた事による偶発的なものでも構わなかった。
放課後の時間に有意義、無意義があるとするなら、間違いなく今までの時間は有意義だったと言える。


「片付けは私がするから、委員長は先に」
「いえ、僕も最後までやります。2人でした方が早く終わりますから」


申し出たのは、此処まできたら最後までやりたいのと、もう少しだけ先生との時間を延ばしたい気持ちから。
出来る事なら先生に後者の気持ちは伝わらない事を願った。


end
旧:拍手文
(2011/08/15~08/21)
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