右京先生受け
無駄話
(遊馬+アストラル)
遊馬の近くで宙を漂っていたアストラルは唐突に口を開いた。
『補習と言うものは、テストで赤点を取った者が行うものである、と記憶している』
「黙ってろよアストラル。集中できないだろ」
『しかし遊馬。君は先ほどから一問も進んでいないようだが、それで補習の意味は果たせているのか?』
「ぐッ……」
『それに、いつもは君の隣で教えている人物が今日に限っていないのは何故だ?』
「先生は……今日はちょっと職員会議だから遅れるって」
『なるほど、それでも先に帰ろうとしない君は立派だ』
「べ、別にそんな事ないだろ」
いきなりの褒め言葉に遊馬は照れて焦りながら答えた。
そんな遊馬を眺めたアストラルは、暫く考えた後思いついたように口を開いた。
『いや、しかしこの場合は、補習を受けることは君にとって義務なので普通だと言うべきか?』
「このッ……ぬか喜びさせんなよ!」
褒められた所からの否定に遊馬はアストラルを無視して問題へと集中しようとした。
「えーと、xは何になるでしょう……って、そもそもxが何の為にあるかが分かんないんだよな」
苦笑いで誤魔化すことしかできない中、遊馬は肩をガックリと落とした。
「あーあ、右京先生が教えてくれれば解けるのになー……」
『それは無理だと私は思う』
「何でだよ?」
『君は彼の手を視姦してばかりいて、式を覚えようという気が無いように見えたからだ』
「視、姦って……お前ッ、どこでそんな言葉!?」
『違ったのか? 視姦とは必要以上によく見ることだと記憶していたが』
「違う! 全然違う!! 俺は先生が書くのを見てただけで、ちゃんと覚えようと」
『手と言うより指だったように見た。……君は指フェチと言うものなのか遊馬?』
「お前、本当に黙れよアストラル! もー絶対余計な知識増やすな!!」
『では遊馬、君が指フェチではないと言う事を今から証明して欲しい』
「は?」
「遊馬、先生は問題をやっていて欲しいと言ったはずだけど、一問も解いてないのは何故かな?」
低い声での問いかけ。
後ろから問いかけられた遊馬は、冷や汗を流しながら後ろを振り返った。
「う、右京先生……」
end
(2011/08/21)
(遊馬+アストラル)
遊馬の近くで宙を漂っていたアストラルは唐突に口を開いた。
『補習と言うものは、テストで赤点を取った者が行うものである、と記憶している』
「黙ってろよアストラル。集中できないだろ」
『しかし遊馬。君は先ほどから一問も進んでいないようだが、それで補習の意味は果たせているのか?』
「ぐッ……」
『それに、いつもは君の隣で教えている人物が今日に限っていないのは何故だ?』
「先生は……今日はちょっと職員会議だから遅れるって」
『なるほど、それでも先に帰ろうとしない君は立派だ』
「べ、別にそんな事ないだろ」
いきなりの褒め言葉に遊馬は照れて焦りながら答えた。
そんな遊馬を眺めたアストラルは、暫く考えた後思いついたように口を開いた。
『いや、しかしこの場合は、補習を受けることは君にとって義務なので普通だと言うべきか?』
「このッ……ぬか喜びさせんなよ!」
褒められた所からの否定に遊馬はアストラルを無視して問題へと集中しようとした。
「えーと、xは何になるでしょう……って、そもそもxが何の為にあるかが分かんないんだよな」
苦笑いで誤魔化すことしかできない中、遊馬は肩をガックリと落とした。
「あーあ、右京先生が教えてくれれば解けるのになー……」
『それは無理だと私は思う』
「何でだよ?」
『君は彼の手を視姦してばかりいて、式を覚えようという気が無いように見えたからだ』
「視、姦って……お前ッ、どこでそんな言葉!?」
『違ったのか? 視姦とは必要以上によく見ることだと記憶していたが』
「違う! 全然違う!! 俺は先生が書くのを見てただけで、ちゃんと覚えようと」
『手と言うより指だったように見た。……君は指フェチと言うものなのか遊馬?』
「お前、本当に黙れよアストラル! もー絶対余計な知識増やすな!!」
『では遊馬、君が指フェチではないと言う事を今から証明して欲しい』
「は?」
「遊馬、先生は問題をやっていて欲しいと言ったはずだけど、一問も解いてないのは何故かな?」
低い声での問いかけ。
後ろから問いかけられた遊馬は、冷や汗を流しながら後ろを振り返った。
「う、右京先生……」
end
(2011/08/21)