断片話

◆記念コイン
(ハデ始)

「凄いぞアルヴィトよ! ハデスが用意した菓子が一番人気であった!」
「……そう、よかったわね」

始皇帝が楽し気に報告してくる中。
命知らずとしか言いようがない他界の神々の行動にアルヴィトは微妙に顔をひきつらせた。
意味もなく人間へと菓子をせびりに行った神々に対し冥王ハデスがキレたのが発端となり。
愚かなまねをするなと牽制の意味を込めて用意されたのがコイン型のチョコだったが。

どこをどうハロウィンの噂が飛躍したのか。
始皇帝経由で冥王ハデスからのお菓子が貰えるイベントと勘違いされたらしい。

「平和的でいいかもしれないけど、どうなのこれって?」


(2022/10/12)
4/5ページ