萌語り:ハデ始

◆春燕は心配性
(ハデ始)

春燕と再会した始皇帝で。
唐突なる始皇帝の訪問にビックリはしたが、再会を喜んで春燕がその胸に抱きしめ。
感極まった春燕に力強く抱きしめられ、軽くその胸で窒息しそうになる始皇帝とか。

こんなに大きくなって…!っと抱擁を緩めた春燕が始皇帝に言おうとして。
成長しても春燕の身長は越せなかった始皇帝を前に。
アタシよりは小さいか?とストレートに口にする、女性でも特に長身な春燕とか。

まあ、何にしても会えて嬉しいと春燕が始皇帝を家へと招き入れた後。
始皇帝の服を見て、真似っこかと思うほどに自分のと似通った雰囲気の服装に笑いかけ。
それにしても、なんかこう色っぽ過ぎやしないかと、少しばかり疑問に思い始め。
春燕がじーっと眺めてくるので、どうやら気付かれてしまったようだと思った始皇帝が。
実はな、春燕の服を参考にしたのだと上機嫌に教えてあげるとか。

『いや、それは分かるけど……』と内心で春燕はツッコミを入れるが。
感想としては似合ってるとは思うので素直に伝えてやれば、分かりやすく政が喜ぶので。
何でそんなドエッチな服になったのかと聞くに聞けず、頭を抱えたくなった。

武術の基礎は一通り教え込んだから大丈夫だとは思えども。
人類代表闘士という最強の一角だと知ってはいても。
どうにも心配で仕方がない春燕。

その後、ちょいちょいと引っかかるものがありながらも世間話に花を咲かせていたら。
対戦相手だった神と付き合っているとの特大級の爆弾を始皇帝からぶち込まれ。
心配度が天元突破し、始皇帝の肩をガシッと掴んで詰め寄る春燕とか。

本当に大丈夫か、騙されたり脅されたりしてないか、嫌ならちゃんと嫌だって言いなと。
春燕の心配に対し、ニコニコと晴れやかに笑って無問題、無問題と返す始皇帝とか。
なんかこう、丸め込まれた感を感じなくもなく、微妙に釈然としない春燕。

そして止めとばかりに、そのお付き合いをしている神と婚礼を挙げる予定だと知らされ。
詳しい日程などはまだ決まっていないが、出来れば婚礼の儀の宴に参加してくれたら嬉しいと言われ。
政がお嫁に行く事実だけでも衝撃的なのに、相手が冥府の神様とくれば理解の範疇を超えすぎて。
始皇帝が帰った後、近所の子達と遊んできた息子が戻ってきてもまだ衝撃から抜けきれない春燕とか。


(2022/02/28)
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