萌語り:ハデ始

◆連絡用魔法陣
(ハデ始)

茶話会中に、いきなり『ピピッ、ピピッ』と音がして驚く人類代表達をよそに。
ハデスからの連絡用魔法陣を受信して会話する始皇帝とか。

始皇帝がハデスとの会話を魔法陣でしてるのを見て。
『アレ(魔法陣)はそう使うものだったのか……』と初めて知る周囲。
なお、ハデスからの連絡は、今から迎えに行くとの連行予告。

連絡用魔法陣に対する各対応と認識。
呂布:問答無用で方天戟で両断。雷神と会えぬ日に限り出現する物体。
小次郎:突如出現する物体を避けに避けた日は、やけに海の神に会う。
ジャック:放置していたら血相を変えた大英雄が当日中に来るので謎だった。

情報端末による連絡は難しかろうと神側が配慮した結果の連絡手段だったが。
どの道、人間にとっては未知な連絡手段だと気付かない神様達。
初歩的な連絡手段ゆえに、相手に使い方を教えること自体が頭に浮かばず。
連絡が取れないことを不思議がっていた始末。

始皇帝が連絡用魔法陣の使い方を知ったきっかけは。
耳元で鳴る音を振り払おうとし、たまたま魔法陣に指が当たった事から。
別に冥界の王に教わった訳ではなく、単なる偶然の産物。

それか、たまたま通りかかったヘイムダルが。
神々からの連絡用魔法陣を多彩な手段で破壊してる人類代表達を見て。
色々な意味で『ヒエッ!?』と肝を冷やすとか。
神と人の溝は、案外と深い。


(2021/12/17)
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