萌語り:ハデ始

◆身支度
(ハデ始)

朝の身支度をハデスに手伝ってもらってる始皇帝とか。
手間のかかる人間に対し、冥界の王がどう思っているかは不明。
もっとも、神が他者に世話を焼いてる時点で相当に甘いのは確か。

たまに支度途中で始皇帝が余計なことを言い。
目隠し用の布を手にしていたハデスが、無言で結び目を固く締め。
容赦なく頭を締め付けられた始皇帝が反省の意を示すとか。

なお、ハデスがいない時は普通に手際よく身支度をする始皇帝。
耳飾りまで付けたところで、手が止まり。
少しばかり寂しくはあると思わなくもなかったり。

ハデスは自分の不在時に始皇帝が身支度で手間取らないよう。
わざわざ人間の為に天界の使用人を用意していたが。
全て始皇帝に断られたとの報告が上がる。

その後、いつも通りに整っている始皇帝の姿を前に。
小賢しいまねをするものだと、愉快そうに喉を鳴らして笑う冥界の王。


(2021/11/16)
13/56ページ