萌語り

◆口無し雀

※注意事項※
夜雀と圓潮についてです。
CPではありません。
最終巻のその後捏造をしています。


夜雀が有行の式神だとしても、四国に夜雀と言う妖怪の噺があるのだから有行の手を離れても生きられるんじゃないだろうかと思った。
怪談妖怪達のように噺を語り継がれているので、有行経由ではない別の畏れ補充が出来るとか。
ただ、現代ではそれほど流行の噺でもなく、常に圓潮が人間に噺を広めてる怪談妖怪達ほどは畏れを集められないとか。
口元を隠してる夜雀と〈山ン本さん〉の〈口〉の圓潮、って並べると多少意味深に見える。
あれだ、有行がいなくなった後、圓潮が柳田に刺された地下道へ夜雀が行って助けるとかも良い話になると思う。

有行が最後に差し向けたのか、夜雀の意思だったのか。
無言で手を貸す夜雀に、そこまでされるほどの事はしてないはずだ、とか言う圓潮。
ただ黙って圓潮を地下道から逃がす夜雀。
有行の式神である以上、主がいなくなれば消える存在にそれだけの時間を与えたのは圓潮だったとか。
助け出すまでが限界で、数枚の羽だけを残して消える夜雀。
終始口元が見えないはずなのに、消える瞬間だけ微笑んでいたように見えたのは目の錯覚だったのか。
夜雀と言う妖がいると広め、定着させたのはずっと昔の話。
その時何を思い、有行の式神だったはずの相手に、世に知れ渡る噺を与えたのかは忘れたけど、どこまでも忠実な妖だったと、羽すらも風に舞い離れていく中思ったり。


……CPを別にして何となく気になっただけ。


(2013/03/05)
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