萌語り
◆裏で糸を引く
(圓鏡)
全て嘘で塗り固めて、腹の内を見せなかった圓潮の後悔とか読んでみたい。
出来れば圓鏡がらみで。
圓潮が産まれてから少し経った時に組に対して反感をもってたとして。
語るためには組は必要ない、かといって今すぐに堂々と反旗を翻すのは都合が悪い。
出来るだけ用意周到に、長い時間をかけても構わないから自由に語れるその時まで……とか考えて行動計画を立ててたとか。
ただ誤算だったのは、同じように絵を描く事しか考えてない鏡斎に少し共感を覚えた事。
同じなのに同じじゃない。
組の事を邪魔だとすら感じない鏡斎を羨ましく思う反面、根底からして自分ほど自我がないのかと思うとか。
最終的には、鏡斎がリクオと戦ってビルから落下したのを画面越しにながめて。
「ああ、それがお前さんの最期かい」
とか、鏡斎がリクオに倒されるよう自分で陥れておきながら淡々と眺めて。
その後、ただ語りたいがために組を綺麗に解散させたはずが、〈山ン本〉の執念によって顔半分を代償に持っていかれ。
ついでに最後まで語りたかった鵺の物語の結末も見れずじまいで舞台から去って。
何の為に今まで色々と切り捨てたのか、ふと我に返って後ろを振り返ってみても誰もいるはずがなく。
どこまでも自分の好きなように生きて散った鏡斎を、今更ながらに酷く羨ましく思ったり。
思っていたよりもずっと、相手の事を気に入っていたのだと気付いてももう遅かった、そんな話。
(2013/01/16)
(圓鏡)
全て嘘で塗り固めて、腹の内を見せなかった圓潮の後悔とか読んでみたい。
出来れば圓鏡がらみで。
圓潮が産まれてから少し経った時に組に対して反感をもってたとして。
語るためには組は必要ない、かといって今すぐに堂々と反旗を翻すのは都合が悪い。
出来るだけ用意周到に、長い時間をかけても構わないから自由に語れるその時まで……とか考えて行動計画を立ててたとか。
ただ誤算だったのは、同じように絵を描く事しか考えてない鏡斎に少し共感を覚えた事。
同じなのに同じじゃない。
組の事を邪魔だとすら感じない鏡斎を羨ましく思う反面、根底からして自分ほど自我がないのかと思うとか。
最終的には、鏡斎がリクオと戦ってビルから落下したのを画面越しにながめて。
「ああ、それがお前さんの最期かい」
とか、鏡斎がリクオに倒されるよう自分で陥れておきながら淡々と眺めて。
その後、ただ語りたいがために組を綺麗に解散させたはずが、〈山ン本〉の執念によって顔半分を代償に持っていかれ。
ついでに最後まで語りたかった鵺の物語の結末も見れずじまいで舞台から去って。
何の為に今まで色々と切り捨てたのか、ふと我に返って後ろを振り返ってみても誰もいるはずがなく。
どこまでも自分の好きなように生きて散った鏡斎を、今更ながらに酷く羨ましく思ったり。
思っていたよりもずっと、相手の事を気に入っていたのだと気付いてももう遅かった、そんな話。
(2013/01/16)