萌語り

◆生存仮定ネタ
(圓鏡)

奴良組にいる鏡斎と、奴良組に捜索をされながらも捕まらない圓潮の話。
神出鬼没に各地で噺を語る圓潮。
紡ぎ続けられる怪談にまた妖怪が生まれるのではないかと危惧する奴良組。
そんな事は全く関係なく、好き勝手に絵を描く本家預かりの鏡斎。
リクオから圓潮の話を聞いても、語る事が生きがいだったからな圓潮は、とか簡素な感想を零すだけ。
圓潮の言霊で怪談の広がりが目に見えて急増。
奴良組内ですわ百物語組の再建かとピリピリした空気が蔓延。
元百物語組の鏡斎に風当りがきつくなる。
自分が描かなければ〈産まれ〉ない事を知っているので鏡斎本人は何をピリピリしてるのかと疑問に思う程度。
リクオに居場所を訊かれても〈脳〉や圓潮のように他の部位を感知できないので答えられず。
苛立っている奴良組内の空気にへきえきとしながら部屋に戻り、いつものように紙に筆を走らせようとして、止める。

後ろに立つ、よく知った人物を見るために筆を置いて振り返る。
まだ百物語組があった時の、当たり前だった光景そのままに、閉じた扇を片手に立っている圓潮。
その光景に、描いた覚えがないから本人かと判断するまで暫くかかる鏡斎。
鏡斎が理解するまでの間に部屋の中へと入った圓潮は、久しぶりだネェ、と飄々とした口ぶりで言う。
何でいるんだと疑問の目で見る鏡斎。
一緒に来ないかと問う圓潮。
圓潮からの問いに鏡斎は――

と言う感じの話。
ルート的には、
1. 奴良組本家の一室には何も描かれていない紙だけが散らばり、それを見たリクオは鏡斎が圓潮について行ったことを知った。
2. 何を考えているのか分からない圓潮の誘いを断り、元々自分から裏切ったのだから当たり前かと苦笑する圓潮と対峙する鏡斎。
3. 鏡斎の答えを聞く前に、通りかかった本家の妖怪に見つかり、答えが聞けなくて残念だったよと言い残して去る圓潮。
とか?


(2012/08/11)
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