その他
「こういう時は四人ぐらいいると楽なんだがネェ」
芋、栗、ハロウィンと秋らしい商品が出始める中。
季節限定ドーナツを箱買いしてきた圓潮は各ドーナツを切り分けながら独り言ちた。
「んん? なんで四人いた方が楽なんだ?」
「……楽だろ、切って分けるのが」
切られた端から自分と雷電の皿へとドーナツの取り分を移していた鏡斎は雑に答え。
あとは個数的な問題もあるかと十二個の多種多様なさまを眺めながら思った。
いつもなら切り分けることもなく各自で選び、余った分は食べたい者が食べる形式のはずだったが。
肉食派の野風には甘味より肉と断られ、柳田と珠三郎はあいにくの不在、〈脳〉に関しては言うに及ばず。
人間社会の商品の移り変わりは激しく来年も同じ物が出るかは博打。
ならばたまには切り分けて全種制覇でもしてみるかとはなったが。
少しばかり茶請けにしては量が多い気がしなくもなかった。
二口ドーナツ盛り
「巷ではうたかたドーナツが出没してるらしいが、なかなか出会えないネェ」
「……期間限定品の材料が余った時のやつか」
「前に珠三郎が食べたってのは聞いたぜ!」
end
(2025/09/19)
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