断片話
◆笑い事
(柳鏡)
「ボクは、〈山ン本さん〉なら誰でも良かったのかもしれない哉」
ポツリと呟く柳田。
その言葉にようやくかと鏡斎は呆れた。
初めから分かってはいた。
執着する相手は〈山ン本さん〉であれば誰でもいいのだろうと。
「……今さらかい、柳田サン?」
「気分を悪くした哉、鏡斎?」
いまさらかよ、と何処か抜けている柳田の言動に笑いたくなった。
「別にどうも思っちゃいねぇよ」
「でも、どうしようか。君との関係をこのまま続けてもいい哉?」
「あんたさぁ、オレを笑い死にさせたいのかよ?」
「〈山ン本さん〉なら誰でもいいとは思うけど、今さら圓潮師匠達とどうこうしたいとは思わないんだ。でも、どこが違うんだろうね? 〈山ン本さん〉なら誰でもいいはずなのに、ボクが君を選んだ理由は……山ン本様が絵を描いている所が一等好きだったから哉?」
「口説き文句にもなってないぜ、柳田サン……」
(2011/12/02)
(柳鏡)
「ボクは、〈山ン本さん〉なら誰でも良かったのかもしれない哉」
ポツリと呟く柳田。
その言葉にようやくかと鏡斎は呆れた。
初めから分かってはいた。
執着する相手は〈山ン本さん〉であれば誰でもいいのだろうと。
「……今さらかい、柳田サン?」
「気分を悪くした哉、鏡斎?」
いまさらかよ、と何処か抜けている柳田の言動に笑いたくなった。
「別にどうも思っちゃいねぇよ」
「でも、どうしようか。君との関係をこのまま続けてもいい哉?」
「あんたさぁ、オレを笑い死にさせたいのかよ?」
「〈山ン本さん〉なら誰でもいいとは思うけど、今さら圓潮師匠達とどうこうしたいとは思わないんだ。でも、どこが違うんだろうね? 〈山ン本さん〉なら誰でもいいはずなのに、ボクが君を選んだ理由は……山ン本様が絵を描いている所が一等好きだったから哉?」
「口説き文句にもなってないぜ、柳田サン……」
(2011/12/02)