呟き

2016/12/6

タツアルで、将来的マゴニアにて心削りながらほの暗い担当してるアルを考えた結果の歪な救い。


普段はタツの突拍子もない行動を理解して軌道補正する頼りになる兄ちゃんが、
汚れ役は自分だけで十分だと、裏の方では無感情に不穏分子を始末し続け。
後ろには国のためにと殺してきた死体が積み重なり。行く先も前すら見えない闇の中。
はたして、いつまで続ければ救われるのか。

そして、不穏分子が小賢しくもガネット達を唆し、アルが船員を殺している事を教える。
今まで大将の仲間だから信頼してきた分、アルの裏切りが許せず問い詰めるガネット達。
ガネット達に問い詰められ、不穏分子が何を目的に謀ったのかを理解し。
例えば、それが善良なマゴニアの国民に見えて、タツを害する存在が艦内にいたとして、放っておけるのかと、静かに言葉を紡ぐアル。
一瞬何を言っているのかという顔でアルを見てから、
自分達が敵側に通じてる奴に踊らされていた事に気付き、血の気が引くガネット達。

それでも、俺がマゴニアの国民を殺した事には変わりない、
そうアルに言わせてしまった事を酷く後悔する。
たった一人で大将の国を裏から守っていた人物を、
自分達は見当違いに問い詰めてしまったと。
疑われることも、いつか罰せられることも、とっくに覚悟をしていたアルが、
ガネット達に対し優しく言う。いつかこうなる事ぐらい分かっていたと。

医務担当のシーガルはアルフレッドを心配する。
死亡診断を下す自分の元にもいつかは疑いがかかる事を分かっていたので、
ガネット達が言いにくそうにしながら来た時点である程度を察するシーガル。
しかし、意外な事に真相を知りたいと切り出すガネット達に少し驚く。
けれどそれはすでにアルフレッドを疑い問い詰めた後だからだとガネット達が言う。
アルフレッドの心中を慮り痛ましげに、そうですかとシーガルが小さく返す。
今まで秘密裏に始末してきた人物達の死亡診断書とリストが取り出され。
思っていた以上に厚い紙の束を前に、こんなにいたのかよと苦々しげにガネット達が呟く。
それを一人で消し続けていたアルフレッドがいなければ、
いったいどうなっていたのかを考えゾッとする。

今すぐにでも、あの嘘を教えてきた奴をとっちめてやると憤るガネット達。
それをやんわりと制止するシーガル。
おそらく、すでにアルフレッドが手を下す算段をつけている頃だと。
血の気が上っていたところから一気に脱力し、
今までどれだけ守られてきたんだと深いため息を吐くガネット達。
共犯者的関係が長い分まだ冷静なシーガルが、ガネット達を労わり。
動じないシーガルに、「お前、強いな……」と自分達との違いに思わず零すガネット達。
それに対し、自分はただ目を背けて死亡診断書を書いていただけだとシーガルは返す。
一番辛いのは、一番誰よりも強いのは、あの彼だけだと。

タツ・フラムトはアルフレッド・マキネスに守られていた事を知る。
アルフレッドが船員を殺していると教え、仲違いをさせようとした不穏分子。
次はアルフレッドが一番知られたくない相手に知らせに行く。
実にいい事を教えてくれたと、相手に笑いながらタツが言い。
――次の瞬間には油断していた相手の首を切り飛ばす。

アルが理由もなく船員を殺すわけがないだろうと刀を鞘に戻しながら呟き。
何の因果かアルに現場を見られ、タツの凶行に驚いているアルへと笑みを向ける。
どうやら、小生は少し抜けすぎていたらしいと自嘲を含んだ笑みを。
アルに汚れ役をさせていた事に、今まで気付かなかった愚か者だと。
タツが殺した人物と、タツの言葉の意味から知られてしまった事に息を呑むアル。
そんなアルへと近づき、タツは相手の顔を真っ直ぐに見る。

アルが何を守ろうとして行動してきたのかが痛いほどにわかる。
その分だけ、どれほど自分が愚かであったのかも。
アルの判断を否定はできない。それが誰のために行われたのかが分からないはずもない。
それでも、アルに今まで重い物を背負わせすぎてしまった自分が許せない。

そう、淡々と言葉を紡ぐタツに、混乱した頭でアルが感じたのは、
今まで進んできた道が崩れる感覚。

「アル……アルフレッド。業を背負うなら小生も同じだけ背負おう。
 ――そうでなければ何が皆の大将だ」

たった一人に業を背負わせ、仲間の犠牲の上に成り立つ国では意味がない。
こんなにも大切な者が泣いていた事に気付けなかったと、涙を流すアルの目元を拭い。
今まですまなかったとアルを強く抱きしめるタツ。



夜一緒に寝るタツアルで、タツの寝相が悪かった場合。鳩尾に回し蹴りをくらい咳き込みながら夜中に起きるはめになるアル。そう言えば妙に寝相が悪かったなタツは、とタツの足をどかしながら思い出したり。翌朝、寝不足気味な様子で何故か大将に対して不機嫌なアルを見て、船員達があらぬ誤解をする。



夜にアルと一緒に寝るが楽しみ過ぎて上機嫌なタツが、ワクワクしながらアルの部屋に行ったら、普通にあと少しで就寝前状態なアルがいて、おや?と疑問に思ってる間にベッドに入れられ。部屋の電気が消され、横を見ればすやすやと眠るアル。小生の楽しみを返せ!と悶々としながら歯を食いしばるタツ。



朝、食堂に来た大将がご機嫌で周りの船員達に挨拶を交わし、その隣のアルが妙にゆっくりと歩いてたら、昨晩はお楽しみでしたね大将。逆に大将が少し不機嫌で、その隣のアルが気さくに周りの船員達に話しかけてたら、昨晩は残念でしたね大将……と、わかりやすいタツアルを観察するリベルラ達。



孤児院で食事前に手を組んでお祈りを捧げてから食べてたタツ達がいたら、飛行船内の騒がしい食堂で和気あいあいと喋りながらタツ達が食事を受け取りに行き。各自テーブルについて、さあ食べるぞ!な所で、一番に食べ始めるかと思った大将が、厳かに食事前のお祈り始めて面食らう船員達がいる。



12/7

タツとの喧嘩中にアルが怒って磁力を使い、部屋中にあった金属が付いた物が色々と宙に浮き。その被害は他の部屋にまで飛び火し、何も知らない船員達が、ポルターガイストか!?と騒ぎ出す。大将達の痴話喧嘩はたまに派手。



少し離れた所でガネットと話してるアルを見かけた大将が、神経型の身体能力フル活用で瞬間移動したのを見かけ。大将の能力の無駄遣いぶりに引き攣った苦笑いを浮かべるリベルラ達。そして着地地点として大将に足蹴にされるヤカラ。その後、ヤカラの怒号と大将の軽い調子の謝る声が聞こえてくる。



12/8

交渉の席にて、見下して舐めた条件を出してきた他国の人間に、普段は礼儀正しいタツが今まで眺めてた紙の束を宙へと放り、散らばった紙を怒りながら集めようとする相手の鼻先に勢いよく足を振り下ろし、「お引き取り願おうか」と行儀悪くテーブルの上に足を投げ出した状態で言い放つのに萌える。
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