萌語り

◆たかが半年、されど六ヶ月


数億年以上は余裕で存在してる神々にとって。
1000年に一度の人類存亡会議も、案外と人間に例えるなら十年に一度並みだったりしたら。
時間感覚が違い過ぎる神と人ですれ違わないかなと。

トール神が最近は会っていなかったと思った時にはすでに半年が経ってたり。
呂布が中華圏の天界にいる事を承諾していたトール神だったが。
ここにきて神と人の時間感覚の違いが仇となる。
忘れていたわけではなく、人間基準で例えるならほんの数日ぐらいの感覚だった。
呂布の方は近状報告というか戦いの催促状は数度送ったが。
ことごとく返事がなかったので神とやらは多忙かと思っていた。
なお手紙は、人間ごときの手紙でトール様の手を煩わせないようにと破棄されていた。
木簡だったのでよく燃えた。

これで再会して早々に戦うよりも先に体を求められるだけだったら、余計に拗れる展開。
トール神はどちらも楽しみではあるが、一番の楽しみである戦闘は後にとっておきたかった。
呂布は待たせておいて戦いよりも先にそちらを求めるのかと不快。

半年は人間にとっては長いと知った後。
では、やはり貴様は我が元へと来いと呂布を北欧へと誘うトール神とか。
今度はトール神がべったりすぎて、神とは極端かと呂布が閉口したり。
人間にとってちょうどいい塩梅とやらに神は不得手。


(2021/02/06)
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