萌語り

◆冬ごもり


雪に閉ざされた北欧の天界にて。
どうせ外へは行けぬと呂布をベッドに引き戻すトール神とか見たい。
イメージ的には核の冬か、冬眠みたいので。
春になるまで待てとトール神は呂布へと囁くが。
外の雪が止む日が訪れるかは不明とか。

人類滅亡が決定した後の世界でもいい。
地上は白紙化、『レコード』も初期化され。
人類の魂は当然のように破棄が決定されたが。
気に入ったのがあれば好きにせよとの議長の言葉により。
ごく少数の魂は神々の所有物としてお持ち帰りされたとか。

出来るだけ多くを救いたいと持ち帰る神もいれば。
ただ遊び壊すためだけに持ち帰る神もいるし。
まるで宝物のように大切に手に取る神もいる。

トール神は、好敵手である呂布の魂一択。
ポセイドンは、何故その魂を手に取ったか自身ですら不明。
ヘラクレスは、多くを救いたいとできる限り持ち帰ろうとするが。
全人類の魂は両腕に抱えきれないほどあり、選択を迫られるとか。
議長であるゼウスは、狡いやり方ですねと後でヘルメスに言われ。
さて何のことかのぉ?と、誰よりも先に確保していた魂の事を惚けてみたり。


(2020/12/15)
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