小説
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「何故、我を戻した?」
ニブルヘルから戻ってくることなど端から望んではいなかった呂布は、酷く冷めた目で神を見上げた。
全てを出し切り、戦いの中で終われたことを喜びこそすれ。
再び戻ってくることなど、蛇足としか言いようがない。
「何の意味がある」
戦うことなど出来はしないと分かっていながら何故戻したのか。
それが理解できぬほどに愚かであったのかと問うように呂布は雷神トールを睨みつけた。
人間からの殺意すら含まんとする視線を受け。
呂布の言葉を聞いていた雷神トールは口の端を吊り上げた。
「意味など、私が貴様を欲した以外に必要か?」
神とは理不尽で、人間にとっては厄災の化身でしかない。
そんなものは下界に広まる何処の神話を見ても分かりきった事。
恨むならば神に気に入られた己を恨めと言わんばかりに尊大に、雷神トールは言葉を紡いだ。
「……ただ、私の為に存在し続けろ」
神はこいねがう
共に永劫を生きろと道連れを望む。
end
(2020/11/03)
ニブルヘルから戻ってくることなど端から望んではいなかった呂布は、酷く冷めた目で神を見上げた。
全てを出し切り、戦いの中で終われたことを喜びこそすれ。
再び戻ってくることなど、蛇足としか言いようがない。
「何の意味がある」
戦うことなど出来はしないと分かっていながら何故戻したのか。
それが理解できぬほどに愚かであったのかと問うように呂布は雷神トールを睨みつけた。
人間からの殺意すら含まんとする視線を受け。
呂布の言葉を聞いていた雷神トールは口の端を吊り上げた。
「意味など、私が貴様を欲した以外に必要か?」
神とは理不尽で、人間にとっては厄災の化身でしかない。
そんなものは下界に広まる何処の神話を見ても分かりきった事。
恨むならば神に気に入られた己を恨めと言わんばかりに尊大に、雷神トールは言葉を紡いだ。
「……ただ、私の為に存在し続けろ」
神はこいねがう
共に永劫を生きろと道連れを望む。
end
(2020/11/03)