小説
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「……おい。雷神よ、起きろ」
爽やかな朝とは言い難い体調の中、呂布はトールへと声をかけた。
酒を共に飲んでいたことは覚えている。
だが、この状況はどういう事だと、色々と訊きたいことは多かったが。
ひとまず、言いたいことは決まっていた。
「我から手を放せ」
満足に身動き一つとれないほどに抱き締められ。
万力で締め上げられているのかと思うほどの力の込め具合。
並の人間ならば、とうに臓物の一つは口から出ている。
何度か声をかけ。
それでも起きる気配のない美丈夫に、呂布は額に青筋を浮かべかけた。
雷神トールが所有するミョルニルは使い手にすら寝坊助だと言われるほどに起きるのが遅いが。
その使い手もまた寝坊助か。
スヨスヨと穏やかに眠る神をじっと睨みつけ。
呂布は諦めたように深いため息を吐き出した。
「酒を飲んでいただけで何故こうなる」
床に落ちている服は手を伸ばすには遠い。
昨夜は
いったい何があったのか。
end
(2020/11/02)
爽やかな朝とは言い難い体調の中、呂布はトールへと声をかけた。
酒を共に飲んでいたことは覚えている。
だが、この状況はどういう事だと、色々と訊きたいことは多かったが。
ひとまず、言いたいことは決まっていた。
「我から手を放せ」
満足に身動き一つとれないほどに抱き締められ。
万力で締め上げられているのかと思うほどの力の込め具合。
並の人間ならば、とうに臓物の一つは口から出ている。
何度か声をかけ。
それでも起きる気配のない美丈夫に、呂布は額に青筋を浮かべかけた。
雷神トールが所有するミョルニルは使い手にすら寝坊助だと言われるほどに起きるのが遅いが。
その使い手もまた寝坊助か。
スヨスヨと穏やかに眠る神をじっと睨みつけ。
呂布は諦めたように深いため息を吐き出した。
「酒を飲んでいただけで何故こうなる」
床に落ちている服は手を伸ばすには遠い。
昨夜は
いったい何があったのか。
end
(2020/11/02)