小説
呼称設定
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「そう言えば、皆はおじいちゃん達を名前で呼んだ事ある?」
ラグナロクが中断され、人類に仮初の存続が許された中。
四回戦までの人類代表が何となしに集まった茶飲み場で。
全人類の父であるアダムが発した一言に。
一瞬、場が凍り付いた。
非常にナイーブかつタイムリーな問いに対し。
思い出すのすら忌々しいとばかり呂布は眉間の皺を一つ増やし。
小次郎は呪いかと思うほどに呼べぬ海神の名を思い出して唸り。
もはや開き直りの境地のジャックは微笑みながら茶を口にした。
三者三様の子供達の反応を眺め。
アダムは神々の所業を察した。
「何故あれの名は言いにくい」
「神サマってのは、何だってこう舌を噛みそうな名前なのかねぇ」
「名前など呼ばずとも、Sirで十分では?」
あの戦いで人類側が相手の名を呼ばなかった最たる理由なだけあり。
人類代表として出場した者は好き好きに感想を零しあった。
ほぼ神代と言っていい時代に生まれた者は例外として。
本来、神々の名は人間には正しく発音ができない事が多い。
さらに文化圏が遠ければ遠いほどに難易度は高くなる。
その事を知らない子供達を慰めるように、全人類の父は口を開いた。
「言いにくいよね、おじいちゃん達の名前って」
神様の名前
「まあ、あの海の神様は一回呼べば許しちゃくれるが……」
「我の所は練習などと称し一晩中呼ばせてきたぞ」
「Oh、心中お察しいたします」
end
(2020/11/01)
ラグナロクが中断され、人類に仮初の存続が許された中。
四回戦までの人類代表が何となしに集まった茶飲み場で。
全人類の父であるアダムが発した一言に。
一瞬、場が凍り付いた。
非常にナイーブかつタイムリーな問いに対し。
思い出すのすら忌々しいとばかり呂布は眉間の皺を一つ増やし。
小次郎は呪いかと思うほどに呼べぬ海神の名を思い出して唸り。
もはや開き直りの境地のジャックは微笑みながら茶を口にした。
三者三様の子供達の反応を眺め。
アダムは神々の所業を察した。
「何故あれの名は言いにくい」
「神サマってのは、何だってこう舌を噛みそうな名前なのかねぇ」
「名前など呼ばずとも、Sirで十分では?」
あの戦いで人類側が相手の名を呼ばなかった最たる理由なだけあり。
人類代表として出場した者は好き好きに感想を零しあった。
ほぼ神代と言っていい時代に生まれた者は例外として。
本来、神々の名は人間には正しく発音ができない事が多い。
さらに文化圏が遠ければ遠いほどに難易度は高くなる。
その事を知らない子供達を慰めるように、全人類の父は口を開いた。
「言いにくいよね、おじいちゃん達の名前って」
神様の名前
「まあ、あの海の神様は一回呼べば許しちゃくれるが……」
「我の所は練習などと称し一晩中呼ばせてきたぞ」
「Oh、心中お察しいたします」
end
(2020/11/01)
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