桔ザク
「キスの意味を知っていますか?」
「ああ? なんだ唐突に」
ベッドの上でだらけていたザクロは、質問をしてきた桔梗を見上げた。
「キスはする場所により意味が違うんですよ」
「……グリルパルツァーの『接吻』か?」
「ハハン、知っていましたか」
意外そうに言う桔梗に、バカにすんな、とムッとしながら呟いたザクロは。
記憶を手繰るように一瞬黙った後、口を開いた。
「あれだろ、手の上なら尊敬、額なら友情、頬なら厚意、唇なら……」
「唇なら愛情、瞼なら憧れ、掌なら懇願、腕と首になら欲望」
続けるように言う桔梗は、言った場所へと軽く唇を落としながら、クスリと笑った。
「ザクロ、そのほかへする意味を知っていますか?」
目を細めながら聞いてくる桔梗に、一瞬目を見開いたザクロは、口元を吊り上げて答えた。
さてそのほかは
「みな狂気の沙汰、かバーロー?」
「ハハン、よく知っていましたね」
end
(2010/04/03)
「ああ? なんだ唐突に」
ベッドの上でだらけていたザクロは、質問をしてきた桔梗を見上げた。
「キスはする場所により意味が違うんですよ」
「……グリルパルツァーの『接吻』か?」
「ハハン、知っていましたか」
意外そうに言う桔梗に、バカにすんな、とムッとしながら呟いたザクロは。
記憶を手繰るように一瞬黙った後、口を開いた。
「あれだろ、手の上なら尊敬、額なら友情、頬なら厚意、唇なら……」
「唇なら愛情、瞼なら憧れ、掌なら懇願、腕と首になら欲望」
続けるように言う桔梗は、言った場所へと軽く唇を落としながら、クスリと笑った。
「ザクロ、そのほかへする意味を知っていますか?」
目を細めながら聞いてくる桔梗に、一瞬目を見開いたザクロは、口元を吊り上げて答えた。
さてそのほかは
「みな狂気の沙汰、かバーロー?」
「ハハン、よく知っていましたね」
end
(2010/04/03)