桔ザク
寝ているザクロをうっとりと桔梗が眺めていると。
バタバタと足音が聞こえ、派手な音をたてて白蘭が扉を開けて入って来た。
「桔梗チャン、聞いてよ!!」
「チッ……何でしょうか白蘭様?」
「えっ……今、舌う「ハハン、用件は手短にお願いできますか?」……はい」
有無を言わさない桔梗の笑みに、一度は勢いを無くした白蘭だったが、話し始める頃にはまた勢いをつけていた。
「聞いてよ桔梗チャン! 今日正チャンと連絡が取れたんだ!!」
「それは良かったですね(ハハン、ザクロは寝ていても可愛らしいですね)」
「本当、それは良かったんだけど……」
『白蘭さん、言いにくい事なんですが……聞いてもらえますか?』
『なに、正チャン? 正チャンの言葉なら何でも聞くよ!!』
『あの……前々から思ってたんですが、マシマロじゃなくってマシュマロじゃないんですか?』
ポトッ……
「上目遣いで物憂げな顔で言ってくるから告白かと思ったのに!! 思わずマシマロ落としちゃったよ!!」
「そうですか(ああ、ザクロ……今すぐこの白いのがいなければ、襲いたいところです!!)」
「……桔梗チャン、聞いてる?」
「ハハン、聞いていますよ白蘭様」
ニッコリと爽やかな笑みで返され、何となく誤魔化されたような気がしたが、白蘭は話を続けた。
「酷いよ正チャン! マシマロだってちゃんとした正式名称なのに!!」
「…………………(早く終わら無いでしょうか)」
「桔梗チャン疑ってるんだ!? 本当だよ! ちゃんと和英中辞典にもマシマロで marshmallow って書いてあるんだよ!?」
「ハハン、白蘭様が仰るのならば……(ハハンッ、別名扱いなのでは?)」
それとなく冷たい空気を感じ取ったのか、白蘭は寝ていたザクロを揺すり起こした。
「あー……なんですか白蘭様?」
「ザクロ君! ザクロ君はマシマロって言うよね?!」
「……………………………はい」
「……その間は何?」
「あっ、いえっ、その……白蘭様が仰るのなら、例え、草を花と呼んでも従います!!」
「フォローになって無いよザクロ君!!」
見当違いのフォローに涙目で落ち込む白蘭。
寝起きにいきなり質問され、落ち込まれたザクロはオロオロしながら近くにいた桔梗を見た。
「ハハン、気にしなくて良いですよザクロ」
「でもよぉ……」
「甘やかしてはいけません」
「……そうか? バーロー」
尊敬されています
たぶん……いや、絶対?
end
(2010/03/07)
バタバタと足音が聞こえ、派手な音をたてて白蘭が扉を開けて入って来た。
「桔梗チャン、聞いてよ!!」
「チッ……何でしょうか白蘭様?」
「えっ……今、舌う「ハハン、用件は手短にお願いできますか?」……はい」
有無を言わさない桔梗の笑みに、一度は勢いを無くした白蘭だったが、話し始める頃にはまた勢いをつけていた。
「聞いてよ桔梗チャン! 今日正チャンと連絡が取れたんだ!!」
「それは良かったですね(ハハン、ザクロは寝ていても可愛らしいですね)」
「本当、それは良かったんだけど……」
『白蘭さん、言いにくい事なんですが……聞いてもらえますか?』
『なに、正チャン? 正チャンの言葉なら何でも聞くよ!!』
『あの……前々から思ってたんですが、マシマロじゃなくってマシュマロじゃないんですか?』
ポトッ……
「上目遣いで物憂げな顔で言ってくるから告白かと思ったのに!! 思わずマシマロ落としちゃったよ!!」
「そうですか(ああ、ザクロ……今すぐこの白いのがいなければ、襲いたいところです!!)」
「……桔梗チャン、聞いてる?」
「ハハン、聞いていますよ白蘭様」
ニッコリと爽やかな笑みで返され、何となく誤魔化されたような気がしたが、白蘭は話を続けた。
「酷いよ正チャン! マシマロだってちゃんとした正式名称なのに!!」
「…………………(早く終わら無いでしょうか)」
「桔梗チャン疑ってるんだ!? 本当だよ! ちゃんと和英中辞典にもマシマロで marshmallow って書いてあるんだよ!?」
「ハハン、白蘭様が仰るのならば……(ハハンッ、別名扱いなのでは?)」
それとなく冷たい空気を感じ取ったのか、白蘭は寝ていたザクロを揺すり起こした。
「あー……なんですか白蘭様?」
「ザクロ君! ザクロ君はマシマロって言うよね?!」
「……………………………はい」
「……その間は何?」
「あっ、いえっ、その……白蘭様が仰るのなら、例え、草を花と呼んでも従います!!」
「フォローになって無いよザクロ君!!」
見当違いのフォローに涙目で落ち込む白蘭。
寝起きにいきなり質問され、落ち込まれたザクロはオロオロしながら近くにいた桔梗を見た。
「ハハン、気にしなくて良いですよザクロ」
「でもよぉ……」
「甘やかしてはいけません」
「……そうか? バーロー」
尊敬されています
たぶん……いや、絶対?
end
(2010/03/07)