桔ザク

「基準は何でしょうか?」
「あ? 何がバーロー?」

物憂げに考え事をしていた桔梗が急に聞いてきたので。
寝ようとしていた目を開けて、眉を僅かにしかめながら聞き返した。

「ハハン、白蘭様が使う敬称ですよ」
「ああ、お前がチャンで、俺が君だったか?」
「ええ、ボンゴレ側の雲の守護者の雲雀と言う人物にはチャン、X世には綱吉君、入江正一には正チャン、どのような基準があるのかと、ずっと考えていました」
「暇だな、バーロー」

真剣に考え事をしている様だったから、何を考えているのかと思えば。
内容的には細かいうえに下らなかったため、興味を無くした様にザクロはつぶやいた。

「始めは、漢字にチャン、カタカナに君かと思っていたのですが、そうするとX世の君が引っかかりました」

なおも考えようとする桔梗の顔を眺めながら、ふと思いついたかの様にザクロはニヤリと笑った。

「あれだろ、女「ハハン、縛られるのと、その口を塞がれるの、どちらが良いですか?」

ニッコリと微笑みつつ、軽く殺気立つ桔梗に、口をつぐみ目をそらした。

「冗談だバーロー……」



名前の敬称
謎は謎のまま……


end
(2010/02/25)
39/100ページ