桔ザク
「もう少し……気をつけたほうが良いですよ」
腕に感じる熱、ぐったりと力を抜いた体。
まともな思考があるか判らない相手に向かい言葉をかける。
「うるせー、ばーろぉ、俺はつよいんだ」
「ハハン、そんな意味ではありませんよ」
案の定、自分の危険さに気づいていないザクロは間違った答えを返す。
「気をつけた方が良いですよザクロ、後悔してからでは遅いのですから」
「だから俺はつよいんだ! 桔梗にしんぱいされるほどよわくねぇ!!」
耳もとで怒鳴る声に少し苦笑をしながら、ザクロを抱え直す。
「そうですね……貴方が今、何処に向かっているのかが解っていれば、少しは心配が無いのですが……」
「ばーろぉ、んなもん俺の部屋だろ」
「ハハン、本当にそう思いますか?」
足取りは止まらず、ザクロの部屋を通り過ぎる。
「桔梗、俺の部屋とおりすぎてるぞ?」
「だから、言ったのですよザクロ」
ピタリと止まった扉の前で、ザクロに極上の笑みを向けながら囁く。
「気をつけた方が良いと」
ポカンとしているザクロを無視して、扉をあけると自分のよく知っている部屋。
「桔梗、ここおまえの部屋だろ?」
「ええ、そうですよ。ようやく気が付きましたか?」
「ばーろー、じょうだん言ってねぇで俺の部屋に行けよ」
「ハハン、お断りですよ」
「あ?」
ザクロをベッドへと降ろし、何も解っていない様子の相手に対して宣言した。
「気が付かなかった、ザクロが悪いのですから」
ギシリと音が響いた
さて、何も理解していない貴方をどうしましょうか?
end
(2010/01/09)
腕に感じる熱、ぐったりと力を抜いた体。
まともな思考があるか判らない相手に向かい言葉をかける。
「うるせー、ばーろぉ、俺はつよいんだ」
「ハハン、そんな意味ではありませんよ」
案の定、自分の危険さに気づいていないザクロは間違った答えを返す。
「気をつけた方が良いですよザクロ、後悔してからでは遅いのですから」
「だから俺はつよいんだ! 桔梗にしんぱいされるほどよわくねぇ!!」
耳もとで怒鳴る声に少し苦笑をしながら、ザクロを抱え直す。
「そうですね……貴方が今、何処に向かっているのかが解っていれば、少しは心配が無いのですが……」
「ばーろぉ、んなもん俺の部屋だろ」
「ハハン、本当にそう思いますか?」
足取りは止まらず、ザクロの部屋を通り過ぎる。
「桔梗、俺の部屋とおりすぎてるぞ?」
「だから、言ったのですよザクロ」
ピタリと止まった扉の前で、ザクロに極上の笑みを向けながら囁く。
「気をつけた方が良いと」
ポカンとしているザクロを無視して、扉をあけると自分のよく知っている部屋。
「桔梗、ここおまえの部屋だろ?」
「ええ、そうですよ。ようやく気が付きましたか?」
「ばーろー、じょうだん言ってねぇで俺の部屋に行けよ」
「ハハン、お断りですよ」
「あ?」
ザクロをベッドへと降ろし、何も解っていない様子の相手に対して宣言した。
「気が付かなかった、ザクロが悪いのですから」
ギシリと音が響いた
さて、何も理解していない貴方をどうしましょうか?
end
(2010/01/09)