断片話

◆パーティー
(-10:ミルフィオーレ)

「おい、少しとり過ぎじゃねーか?」
「ニュッ、なに? 文句でもあるの」
「文句はねぇけどなぁ、そんだけ食ったら太るぞバーロー」
「なんだとぉ! ブルーベルは筋肉つけてるから太らないもん!!」

お菓子をこれでもかと乗せた皿を持ったブルーベルはザクロへと舌を出してからそっぽを向いた。



「ほーんと、ザクロってデリカシーがないの!」
「ぼ、僕チンは、ブルーベルが……」
「オイラはいっぱい食べてる方が可愛いと思うぜ!」

デイジーの声を遮り、ニカッと笑いながら言う野猿。



「収集がつかなくなりそうですね」
「桔梗チャン。こう言うのは楽しければそれでいいんだよ♪」
「そうでしょうか?」

今一つ納得のいかない様子の桔梗に白蘭は笑った。

「僕は楽しくて楽しくてしょうがないよ」
「白蘭、姫がお前を探してたぞ」
「わー、せっかくのいい気分が台無し?」

もう少し空気を読んでほしかったな、とあからさまに相手に聞こえるように白蘭は呟いた。
その言葉に、ムッとしたようにγは白蘭を睨んだ。

「ユニちゃんが僕を探してるのに言ったわけじゃないよ?」
「なら、さっさと行け!!」
「あーはいはい。そんなに怒鳴らなくても聞こえてるよ」

両耳を塞ぎながら白蘭は肩をすくめて歩き出した。



「テメーら後で覚えてろよバーロォ!!」
「ハハン、子供相手に大人気がないですよ、ザクロ?」


(2011/12/18)
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