断片話

◆仮装


ハロウィン、子供がお化けの仮装をしてお菓子をもらうお祭り。
ブルーベルやデイジーが仮装をして部下達の所へお菓子を強奪しに行ったのは、とてもほほえましかったが……

「ハハン、何故私達まで仮装をしなくてはいけないのでしょうか」
「知るかバーロー。白蘭様の考えだから諦めろ」

ふわふわとした狼耳と尻尾を付け、憂い気に落ち込んでいる桔梗。

「私もまだ貴方の仮装の方がよかったです」
「牙の方が良かったのか?」
「ハハン、獣耳が付いていないだけましだと思いまして……」

桔梗の言い分に、そうかよと適当に返答したザクロ。
大人に仮装をさせて、笑いものにでもさせたいのかと、ミイラ男の仮装をしていた白蘭を思い出し、内心愚痴った。

「まあ、お前も似合ってると思うぜ? その犬耳がよぉ」
「……狼耳です」


(2011/10/31)
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