断片話
◆シャボン玉
ふわりと飛び交う球体。フワフワと近づいてきたソレを指で触り壊した桔梗は、少し困ったようにブルーベル達を見た。
「ハハン、ブルーベル、デイジー。室内でシャボン玉は作らないでください」
「ニュニュ~、せっかくびゃくらんがくれたのに」
口を尖らせて抗議するブルーベルに苦笑をした桔梗。たしなめる様に何かを言おうとした矢先、言葉を遮るようにザクロが部屋に入ってきた。
「白蘭様の差し入れだとよ」
バケツ一杯のシャボン玉液を持って来たザクロ。パタパタと近づいていったブルーベルとデイジーは早速受け取って嬉々として大きなシャボン玉を作り始めた。
「……ザクロ」
「何だ? 桔梗」
「室内でする事に忠告する側の大人が、推薦するような事はしないでください」
「白蘭様はやっていいって言ってたぜ?」
「ハハン、では後片付けは貴方がやってくださいね?」
ゲッ、と顔を歪めたザクロをよそに、桔梗は室内に舞う大小の球体を見てため息をついた。
(2011/04/08)
ふわりと飛び交う球体。フワフワと近づいてきたソレを指で触り壊した桔梗は、少し困ったようにブルーベル達を見た。
「ハハン、ブルーベル、デイジー。室内でシャボン玉は作らないでください」
「ニュニュ~、せっかくびゃくらんがくれたのに」
口を尖らせて抗議するブルーベルに苦笑をした桔梗。たしなめる様に何かを言おうとした矢先、言葉を遮るようにザクロが部屋に入ってきた。
「白蘭様の差し入れだとよ」
バケツ一杯のシャボン玉液を持って来たザクロ。パタパタと近づいていったブルーベルとデイジーは早速受け取って嬉々として大きなシャボン玉を作り始めた。
「……ザクロ」
「何だ? 桔梗」
「室内でする事に忠告する側の大人が、推薦するような事はしないでください」
「白蘭様はやっていいって言ってたぜ?」
「ハハン、では後片付けは貴方がやってくださいね?」
ゲッ、と顔を歪めたザクロをよそに、桔梗は室内に舞う大小の球体を見てため息をついた。
(2011/04/08)