断片話
◆惚れ薬
「ザクロ、死にたくなければ一週間ほど私に惚れてください」
「はぁ?」
いきなりの強制事項にザクロは間の抜けた声しか返せなかった。
「いいですね。まねだけで構いません」
「お、おい待てバーロー」
「白蘭様の前でだけで基本的にはいいのですが、念のためできるだけ人前ではくっつく様にしましょう」
理解不能な事ばかり言われ、ザクロはプチリと切れた。
「きしょく悪い事言ってんじゃねぇぞバーロォ!!」
「貴方には命より大切なプライドがあると言うのですか!」
「時と場合にもよるけどなぁ! テメェと白蘭様の前でイチャつけって言われてすぐに承諾すると思ってんのか!?」
「ハハン、それもそうですね」
冷静な返答に肩透かしを受けたザクロは、落差が激しくないかと桔梗を眺めた。
「で、何でお前に惚れなきゃいけねぇんだ?」
「白蘭様より惚れ薬を渡され、貴方に飲ませるように言われました」
「……命に関わるな」
失敗しても、あっけらかんとごめんねと言われそうだった。
「部下に試すよう言いつけましたので、その結果が出る間までで構いません」
「理解と良識のあるリーダーをもって嬉しい限りだぜバーロー」
(2011/04/08)
「ザクロ、死にたくなければ一週間ほど私に惚れてください」
「はぁ?」
いきなりの強制事項にザクロは間の抜けた声しか返せなかった。
「いいですね。まねだけで構いません」
「お、おい待てバーロー」
「白蘭様の前でだけで基本的にはいいのですが、念のためできるだけ人前ではくっつく様にしましょう」
理解不能な事ばかり言われ、ザクロはプチリと切れた。
「きしょく悪い事言ってんじゃねぇぞバーロォ!!」
「貴方には命より大切なプライドがあると言うのですか!」
「時と場合にもよるけどなぁ! テメェと白蘭様の前でイチャつけって言われてすぐに承諾すると思ってんのか!?」
「ハハン、それもそうですね」
冷静な返答に肩透かしを受けたザクロは、落差が激しくないかと桔梗を眺めた。
「で、何でお前に惚れなきゃいけねぇんだ?」
「白蘭様より惚れ薬を渡され、貴方に飲ませるように言われました」
「……命に関わるな」
失敗しても、あっけらかんとごめんねと言われそうだった。
「部下に試すよう言いつけましたので、その結果が出る間までで構いません」
「理解と良識のあるリーダーをもって嬉しい限りだぜバーロー」
(2011/04/08)