断片話
◆髪遊び
「ハハン、ブルーベル、そろそろ止めませんか?」
櫛を片手に桔梗の髪を掴んでいるブルーベルは首を傾げた。
「ニュニュ? もーちょっとで完成するのに~?」
「いえ、分かってはいますが……少々取り返しの付かない事になっている気が……」
「大丈夫! ちゃんと出来てるから!」
「そういう意味ではないのですが」
「だってブルーベルの髪でやると癖が付いちゃうもん」
「ハハン、私の髪だと始めから癖が入っているので構わないと言う訳ですね……」
よく分かりました、と遠い目をしながら桔梗は呟いた。
■
「おい桔梗、電波ちゃんが嬉々として出て行ったけど何かあったかバー……」
部屋に入ってきたザクロが言葉を切らせ桔梗を凝視した。
三つ編みにされ所々をリボンで飾られた桔梗はうな垂れながら口を開いた。
「ハハン、笑いたければ笑いなさい」
「いッ、いや……似合ってると思うぜバーロ…ッ」
笑いを堪えながら言うザクロの慰めにもなっていない言葉に、桔梗は一層落ち込みそうになった。
(2011/03/22)
「ハハン、ブルーベル、そろそろ止めませんか?」
櫛を片手に桔梗の髪を掴んでいるブルーベルは首を傾げた。
「ニュニュ? もーちょっとで完成するのに~?」
「いえ、分かってはいますが……少々取り返しの付かない事になっている気が……」
「大丈夫! ちゃんと出来てるから!」
「そういう意味ではないのですが」
「だってブルーベルの髪でやると癖が付いちゃうもん」
「ハハン、私の髪だと始めから癖が入っているので構わないと言う訳ですね……」
よく分かりました、と遠い目をしながら桔梗は呟いた。
■
「おい桔梗、電波ちゃんが嬉々として出て行ったけど何かあったかバー……」
部屋に入ってきたザクロが言葉を切らせ桔梗を凝視した。
三つ編みにされ所々をリボンで飾られた桔梗はうな垂れながら口を開いた。
「ハハン、笑いたければ笑いなさい」
「いッ、いや……似合ってると思うぜバーロ…ッ」
笑いを堪えながら言うザクロの慰めにもなっていない言葉に、桔梗は一層落ち込みそうになった。
(2011/03/22)