断片話

◆質問
(デイ+ザク)

トリカブトは時間を告げず、一番うるさいブルーベルはいない。さらにいつもなら話し相手になるはずの桔梗すらいない中、意外な人物が話し掛けてきた。

「ザ、ザクロ。少し質問していい?」
「ん? 何だバーロー」

オドオドとしているのはいつもの事だが、今日に限りデイジーは一冊の本を持っていた。



「……ザクロに期待した僕チンが馬鹿だった」
「あ? おい、たかが桔梗の好きなもん知らねーつっただけだろ!?」
「そこが一番重要だったのに……」

萎れながら本を閉じたデイジーは、深くため息をついた。


(2011/02/17)
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