断片話

◆逆転?


「俺が抱いてやるぜバーロー」

壁際へと押さえ付けながら、鋭い目で見てくるザクロ。
その言葉に桔梗は笑いたくなった。

「ハハン、予想外ですね」
「心配すんなバーロォ。優しくしてやるぜ?」

ザクロからの口説くような言葉に今度こそ苦笑した。

「ああ? 何が可笑しいんだよ」
「ザクロ、貴方に分相応という言葉を教えてあげましょうか?」
「はぁ? 何言ってんだバー…ッ!?」

胸倉を掴み、ザクロを床へと押し倒す桔梗は冷ややかに言い放った。

「ハハンッ、後悔しないでください、ザクロ。優しくしてあげますよ?」


(2011/02/11)
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