小話

【それなりの優しさ?】
(白+ザク)

「あれ、ザクロ君今日は服違うね?」

詰め襟の服を着るザクロに、何気なく質問した白蘭は。
確かにその服も真6弔花の戦闘服の一つだけどね、と久しく見ていなかったザクロの服を見て思った。

「白蘭様、これは…」
「あっ……言わなくていいよザクロ君」
「はぁ?」

ザクロの言葉を制しするように白蘭は憂い気に言い、哀れみを籠めた目でザクロを見た。

「わかってる、桔梗チャンからのキスマーク隠すためだもんね」
「なっ!?」
「ザクロ君だけ二つ戦闘服作っといてよかった……あ、ブルーベル達にはばれちゃダメだよ?」
「ちょっ、白蘭様! こ、これはただ寒かっただけで!?」
「わかってるよ、拙い嘘なんかつかなくても、僕はわかってるから」

フルフルと首を振りながら白蘭は、必死に説明するザクロをただ生暖かく眺めた。

「桔梗ッ! テメェのせいで白蘭様に誤解されただろバーロォ!」
「ハハン、今日はたまたま外れただけです」


end
19/29ページ