桔ザク
「ザクロ、起きてください」
「ばーろぉ、今日は休みだろ……」
布団に蓑虫の様に丸まっていたザクロは桔梗の声に反応して顔を出したが……
「さむっ……」
寒すぎてすぐに布団の中へと戻った。
「起きてください、貴方は私が起こさないとずっと寝ている気でしょう」
桔梗は丸まっている布団の端を持ち上げた。
ゴロリとベッドの上を転がったザクロは寒さに体を震わせた。
「何すんだバーロー」
「ハハン、起きましたか?」
ムクリと起き上がりながらザクロは布団を持っている桔梗をじっと睨む。
「……バーロ、俺は眠いんだよ、お前だって休みだろ?」
「ザクロ? …ッ…!?」
布団を持つ桔梗ごと抱きしめ自分の所へと引き寄せたザクロはベッドへと横になった。
必然的に桔梗もベッドへと引きずり込まれた。
「一日中寝てたっていいだろバーローぉ……」
桔梗の体にピッタリと寄り添いながら、喋っていたザクロは暫くすると微かな寝息をたてて寝てしまった。
「こんな時ばかり素直に誘われても困りますよザクロ……」
すやすやと何事も無かった様に眠るザクロを見て桔梗は苦笑した。
抱きつかれた腕は、外そうと思えば力ずくで外せるのだが……
せっかく、ザクロから抱きついてきたのに外してしまうのは勿体無かった。
「ハハン、今日だけですよ?」
ぐしゃぐしゃになっている布団を手で軽く直してから、自分もザクロを抱きしめて眠ることにした。
冬の寒い日には
たまには、寝て過ごしても良いでしょう。
end
(2010/01/17)
「ばーろぉ、今日は休みだろ……」
布団に蓑虫の様に丸まっていたザクロは桔梗の声に反応して顔を出したが……
「さむっ……」
寒すぎてすぐに布団の中へと戻った。
「起きてください、貴方は私が起こさないとずっと寝ている気でしょう」
桔梗は丸まっている布団の端を持ち上げた。
ゴロリとベッドの上を転がったザクロは寒さに体を震わせた。
「何すんだバーロー」
「ハハン、起きましたか?」
ムクリと起き上がりながらザクロは布団を持っている桔梗をじっと睨む。
「……バーロ、俺は眠いんだよ、お前だって休みだろ?」
「ザクロ? …ッ…!?」
布団を持つ桔梗ごと抱きしめ自分の所へと引き寄せたザクロはベッドへと横になった。
必然的に桔梗もベッドへと引きずり込まれた。
「一日中寝てたっていいだろバーローぉ……」
桔梗の体にピッタリと寄り添いながら、喋っていたザクロは暫くすると微かな寝息をたてて寝てしまった。
「こんな時ばかり素直に誘われても困りますよザクロ……」
すやすやと何事も無かった様に眠るザクロを見て桔梗は苦笑した。
抱きつかれた腕は、外そうと思えば力ずくで外せるのだが……
せっかく、ザクロから抱きついてきたのに外してしまうのは勿体無かった。
「ハハン、今日だけですよ?」
ぐしゃぐしゃになっている布団を手で軽く直してから、自分もザクロを抱きしめて眠ることにした。
冬の寒い日には
たまには、寝て過ごしても良いでしょう。
end
(2010/01/17)